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新入生歓迎合宿
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「そういえばそろそろ新歓合宿やな」
四月も終わりに近づいてきたある日の事。
浩介が憂鬱そうにつぶやいた。
「何が嫌なんだよ
去年だって結局楽しんでたじゃねぇか」
「レーちゃんはいいじゃん
学年主席、頭脳明晰な彼氏様がいるから
何が新歓やねん
あないなもんただの勉強合宿やんけ」
去年の事を思い出したのか、ブルブルと身震いしていた。
「一つ訂正させろ。彼氏じゃない」
まぁ浩介のテンションが下がるのも無理はない。
少し時期の遅い新入生を歓迎するためのイベントに見えて、みっちろと勉強させる軟禁勉強会のようなものだから。
ここはレベルの低い男子校だから、GW後に遅刻早退欠席者が出てくるのは当たり前のようで、そんなイベントが作られたとか…。
しかも合宿を欠席すると、あり得ない量の課題が出されるのが伝統で、這ってでも参加しようとした生徒もいたそうだ。
そうはいっても新歓は新歓。学校でするような授業はほとんどなく、マナーの範囲内なら喋っても問題はない。
指定された量の課題をこなせば、そこからは自由時間になる。しかも、他クラスだけじゃなく、他学年の人も混ぜていくつかの部屋に分けて勉強するから学年を超えていろいろな人と知り合えるチャンスでもあるし、夜も何かしらのレクリエーションがある。
自由時間を手に入れられれば、門限以内に帰ってくる条件で外に遊びに行くことももちろん可能だ。
そうはいっても毎年全学年を連れていく合宿だ。
ほとんど何もない山の中にある合宿所の傍でサッカーとかして遊ぶのが定番。
後は、自己責任で持参したゲームで遊ぶか、早く終わった人なら近くの観光スポットに行く人もいるとかいないとか……
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