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恋する28歳 scene坂上
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「どこにする?」
『いえ、俺は連れて行ってもらう立場なので、先生が決めていいですよ?』
「そっか? んー…温泉いいなぁ、温泉浸かってゆったり…」
『先生…ジジくさい…』
「……あ?」
『いえ…何でもないです』
なんの相談かって?
来週の週末、俺達は2泊3日の旅行に行く。
部活は休み、仕事も休み、もちろん、学校は休み。
地元じゃ2人で外を歩くのは不可能…同じ学校の奴に会ったら困るから
何処に行っても偶然会った、先生と生徒を装う。
仕方ないけど…
わかってる事だけど…
ちゃんとデートしたい
そんな気持ちから、遠く離れた土地なら…俺達を知らない人ばかりの土地なら、周りを気にせずに一緒にいられる
そう思ったんだ…
だから、俺から誘った「ちょっと旅行しないか?」って
イチは、嬉しそうに「行きたいです」って応えてくれて、俺も何か嬉しくて…自分から誘っておいて少し照れた
計画立てようって、旅行雑誌買って
二人でリビングに寝転んで「何処がいいかなぁ」なんて話して雑誌のページをめくる
「あ、もう時間遅いし寝るぞ、明日は午後から部活だし、イチ家帰ってから行くだろ?」
『うー…ん』
イチは雑誌に食いついてブツブツと何か言っている
俺は黙って聞いていると…
『うー…ん…温泉いいなぁ…浴衣見たいし、でも…ホテルとテーマパークのセットもなかなか…観覧車とか…』
そんなに楽しみなのか…なんてちょっと感激したのに…
『温泉エッチに…観覧車…うーん…海…浜辺とか…どれも捨てがたい…』
「くっ………アホかっっ変な事想像してないでさっさと寝ろっっ」
『先生、これは大事な事です』
「何か…誘った事を今から後悔しそうだよ…」
まだ雑誌を広げて妄想を繰り広げるイチを置いて俺は寝室に逃げた
しばらくして、ふと目が覚めると隣にイチはいなくて、リビングにはまだ明かりが点いていた
「あいつ…まだ起きてんのかよ」
仕方なしに、もう一度寝るよう声をかけようとリビングへの扉を開けると、そこにはリビングのラグマットの上に雑誌を抱えて眠るイチがいた
「バカ…あのまま寝たのか」
起こそうと思った、だけどよく寝てたから…俺は寝室から毛布を持ってきてイチにかけた
イチの手から雑誌を抜き取り、明かりを消して、自分もイチの隣に寝転ぶ
「あー…明日、身体痛くなりそ…」
そう呟いて目を閉じた
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