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男子高校です、はい。
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入学して、早一年。
学校生活も随分と慣れ、それなりにまあ楽しく過ごしております。
…はい、ええ、まあ。
「おはよっすー」
何時も通り、教室に入っては朝のアイサツ。
俺の登校は予鈴ギリギリ。
朝はホント俺弱いの。まあそれよりも、女の子いない教室に何が悲しくて早く行かないといけないの?意味不でしょ、あ、ふるい?
それに、うん。しかたない。だって昨日徹夜したんだもん。
「ゆうき、おっすー。まだたけさん来てないぜー。良かったなー」
クラスの奴らがケタケタと俺をからかう。
たけさんとは、このクラスの担任。本名は武山 信夫(たけやま しのぶ)じーちゃん先生だか、中身は鬼。
「それより見ろよ!彼女できちったー☆」
クラスメイトの藤田がずいっと俺にスマホを見せつける。その画面に映るのは藤田と可愛らしい女の子。
若干、いやかなり苛っとしたから軽くシバいておく。
藤田は『…や!?やめっ、しま…っ…る』と苦しげに何かほざいてるが、気にしない。
少し首を腕で締めただけじゃん。
たけさんの登場により、ホームルームが始まる。
藤田に身体的ダメージを食らわせたが、精神的ダメージがかなり大きい。
俺はよろよろとした足取りで席に腰を降ろす。
「ゆーきくん、朝から便秘気味デスカ」
背後から、ボソっと耳元で囁かれる。
ゾクゾクゾクっと背中がむず痒くなり、思わずガタガタと、騒がしく席をたってしまった。
クラス中の視線が俺に向けられる。
…あ….、やべ……。
担任のたけさんの視線がとても痛い。
普段あんなに仏様のような慈愛に満ちた安らかなお顔をなされてるとか、言われてるくせに。ギャップあり過ぎ。ギャップ萌えとか狙ってるのかよ、あざといのは好みじゃないし。
そんな変なことが頭をグルグルと回る。
俺の思考回路は見事に崩壊。
それはそうでしよ。だって、この後のたけさんの仕打ちを考えれば、ね?
冷や汗の中、いやクラスの連中が見守る中たけさんは口を開いた。
「波嶌…、後で職員室…ね」
教室が静まり返る。
いやもとから静かだけど。
なんて言うか、沈まり返る?
もはや殺人鬼のような視線で、言い放った。
「……………は…い」
死亡グラフ立ったよね?
カタカタと恐怖で震える声と身体で俺は返事を返した。
このような原因を作った背後の奴は呑気に鼻唄を歌っている。コロス。今度とばかりは許サナイ。
俺はホームルームの間ずっと立たされながら、あることを考えていた。
(……共学に……行きたい)
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