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食事を済ませた俺たちは、またコタツでゴロゴロする。
年末のテレビ番組なんて大した面白くも興味もなくて、リモコンを手にしたままチャンネルを変えてばかりいた
『つまんね』
「年末の特番なんてそんなもんじゃん」
『暇だな、ゲームする?』
「昼間散々やったからやらね」
『暇』
「じゃぁ…」
じゃぁ、そう言って草野がコタツの中で俺の太ももに触れる。
『じゃぁ、何?何だよ?何触ってんだよ』
「セックスでもする?」
『言い方ダイレクトすぎだろ』
「する?」
太ももを撫でながら意地悪く片眉を上げる草野のおでこを俺は叩いた。
『やんねぇよ。今そんな事したら初詣行けないじゃん』
「…じゃぁ帰ったらいいんだ?」
『ばっ…バカじゃねぇの?違うしっそんな事言ってないし』
「だって今じゃなかったら良いんだろ?」
『良くない』
「じゃぁ、初詣から帰ったらしような」
『だからっしないって言ってんだろ』
「するよ、俺がしたいから」
真っ直ぐに目を見て言われたから、恥ずかしさと、どんな顔して良いのか解らない気まずさで、俺は直ぐに視線を逸らせコタツにつっ伏し『ふーん』それだけ言って、恥ずかしさで火照った顔がバレない様に暫く顔を上げられなくなった。
草野が俺に話しかけても俺は顔を伏せたまま返事をしていると、草野は立ち上がり俺の横に腰をおろす。
「何で顔上げないの?」
『何でって、別に何でもないけど』
「こっち見ろって」
『このままでも話せる』
「お前変なとこで強情だよな」
『それが俺ですけど』
「恥ずかしいの?」
『何が?』
「したいって言われたのが」
『違うし、恥ずかしくないし』
「嘘つくなよ、じゃぁ顔あげてみろって」
『今は嫌だ』
「本当に強情だよなぁ」
草野が俺の両脇に腕を入れ身体を掴むと俺を勢いよく床に引き倒した。
『バッカ危ねぇだろ』
「顔…赤いよ」
『暑いからだろ』
「素直じゃない」
『煩いよ』
「可愛い」
可愛い、そんな言葉に更に顔は熱くなった。
本来、男なんだから可愛いなんて言葉は嬉しくない、それも男相手に言われたんだから嬉しいよりはもっと違う感情が湧くだろう、男相手に何言ってんの?頭大丈夫?とか。
それなのに俺は今、猛烈に照れている。
嬉しいのか、恥ずかしいのか、一言では言い表せないこのむず痒い感情をどうすれば良いのか分からずに、出来ることは精一杯顔を隠す事くらい。
俺は両手で顔を覆い、必死に赤いであろう顔を隠していて草野の顔が近づいている事に気づかなかった。
不意に唇に柔らかいものが押し当てられる。
それが草野の唇だという事にすぐに気付いた、触れるだけの唇は啄む様に何度もただ触れては離れて…
「顔…見せて」
草野がゆっくりと俺の手を退かせた。
「もう、恥ずかしいの治まったか?」
『だから…恥ずかしくねぇって』
「まだ言ってんのかよ」そう言って草野は笑った。
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