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隣の席 scene草野
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俺の隣の席に座る犬みてぇな奴
立花 葵
俺にはよく吠える
でも、女子には尻尾振ってクンクン鼻鳴らす。
いつも、キョロキョロ、ソワソワ。
見てて飽きない。
つい、虐めてやりたくなる、からかいたくなる。
…俺の、好きな奴…
馬鹿っぽい、犬っぽい。
大きな目をキョロキョロさせて、先生に見つからない様に早弁。
旨そうに玉子焼きを食ってる、そんな姿は可愛い。
こっちを見て
『やらねーぞ』
口は悪い。
昨日、イタズラにキスをした。
本当はキスしたい衝動を抑えられなかっただけ。
でも、俺は
「風邪、うつそうと思って」
そんな事を言ったら、キレてパンチをくらった。
でも、それから気になるのか、ペンを唇に当てて、俺の口元を見てる。
やらしいって、その顔…
昼休み、隣の席は騒がしい、何やら立花は仲の良い佐々木 鈴と話中。
犬みたいな2人が、キャッキャと騒ぐ、女子かお前らは…
眠い俺は、うるせぇな…そう思いながら机に顔を伏せた。
佐々木が立花に
「ね、葵はさ、キスしたことある?」
『ぅえ?キス?』
何だそれ、その間の抜けた返事
俺は立花がなんて答えるか気になって、机に顔を伏せたまま聞き耳を立てた。
「ね、したことある?」
佐々木は答えを催促するかの様に聞く。
『あ…あるような…ないような…なかった事にしたいような? あんなん、犬に舐められるのと変わんねーよ』
俺は犬以下か
「ぶっ」
っと吹き出してしまった。
『テメェ、何笑ってんだよ』
くると思った。
俺は無視して寝たフリをして、さらに会話を聞いた。
「でもさ、好きな人とするキスは…特別だよ」
そう言って、何か思い出しながらうっとりする佐々木を見て
『まぁ…確かに、好きな奴なら1回、1回が特別に思うんだろうな…、俺のは、最っ低で最悪だから、すぐ忘れる予定、カウントもしない』
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