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新しい関係
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「……………………………キ………………」
「あ?何?ってか、何顔赤くしてんだよ?」
「だから………………キだって言ってんだよ!」
「はぁ?聞こえねぇんだよ!もっとデケェ声で言え!!」
(クソッ!緊張してんのに、拓哉のバカ野郎!!)
「ふぅぅ~だから………………好きって言ってんだよ!!!!」
「あ?………………………え?」
拓哉の顔がほんのり赤くなったのが分かったけど、俺はそれに突っ込む程の余裕が無かった。
「………おい!何か言えよ!!」
(拓哉の気持ちも考えずに言っちまった……けど、迷惑だったかな……俺もお前も男だし……は!?一番大事な性別の事、何も考えて無かった!!……どうしよう……)
一人でオロオロと不安になっていた時、拓哉の口が動いた。
「おう………………………俺も………………キだ」
「ん?何か言ったか?」
本当に小さな声で拓哉が何か言った。
だけど、聞こえなくて、聞き返した。
「だぁぁぁ~!クソッ、何でこんなドキドキしなきゃなんねぇんだよ!」
「な、何だよ。急に叫ぶな!」
「風斗?」
「何?」
「俺、お前にすげぇ最低な事した。お前の信頼裏切っちまった。こんな奴なのにそれでも俺の事好きなのかよ?信じられんのかよ?」
「………うん。俺、拓哉の事信じたい。傍に居て欲しい。俺、拓哉の事好き…………だから」
「じゃあ、俺、お前に返事してもいいんだよな?」
「返事?………え、あ、ちょ、ちょっと待て!まだ心の準備が出来てな「好きだ」」
「…………………え?」
「大好きだよ」
「………う、そ…………………ほ、本当に?」
「あぁ。本当だ」
(信じられない……断られる覚悟だったのに……本当に本当に嬉しい……!!)
幸せな気持ちがジワジワと広がるのを感じていた時、俺の目からは涙が溢れていた。
はぁ〜昨日から涙腺がおかしくなってんのか?と感じるくらい直ぐに涙が流れる。
けど、この涙は、今まで流した事の無い涙だった。
「うぅぅぅ~!拓哉~!」
「うわ!お前、急に抱き着くな!!」
「………グスッ、へへっ」
俺は、無意識に微笑んでいた。
その時、拓哉の顔がさっきよりもさらに赤くなった事に幸せに浸っていた俺は、気付かなかった。
俺は、嬉しくて嬉しくて、この日の事を絶対に忘れねぇと心に誓った。
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