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戦の中の氷
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体育祭も終わると直ぐに文化祭準備に取り掛かった。
行事が嵩張り過ぎて、凪もリア充爆発しろ!が激しくなるだろうからしんどい。
授業じゃないだけましだけど、何をするかで揉めて、口論がとにかく凄くて激しくて…。
中学とは違って楽しいはずなのになぁ…
模擬店が出る高校の文化祭。
珍しくもないが、何故か興奮する。
俺のクラスは結局たこ焼き屋になった。
割り振りは作る係と売る係。呼び込みにチラシ作り。
チラシ作りっている?
ただサボりたいだけだろ!
そんな言葉が飛び交ったって、どうでもいい。
一々気にしてたら気が持たない。
早く終わらせたくて、割り振りを決めるように促す。
「売る係と作る係は交代制にしたいので、それぞれ5人程。呼び込みとチラシ作りは2.3人いれば十分です」
委員長が仕切る。
「売る係と作る係交代制に20人としてチラシと呼び込みで6人とみると10人程余りますよ?」
眼鏡をかけた如何にもな真面目くんが計算して余りをどうするのか?と尋ねる。
そしてまた口論が始まった。
収まりそうにない中、委員長が手を叩いて大きな音を出した。
それにより一気に静まり返る教室。
みんなの目線は委員長に向いていた。
「残りの方には材料の買い出しや、生地作りを頼みたいと思っています。先に言うべきでした、ごめんなさい」
と深々と頭を下げる。
時間のなさから皆が皆ピリピリしている為、その行為は、皆をも謝らせ、反省させるべきものとなった。
その中でただ一人、時間の流れを感じさせず、頬杖を付いて窓の外を眺める巡がいた。
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