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お泊まりⅡ
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「はい!お世話になりますっ!」
こんなチャンス、後にも先にも巡ってこない気がして叫んで勢いよく頭を下げる。
頭上と遠くの扉奥からクスクスと笑い声がしたが気付かないふりをした。
「お世話になります言ったけどさ…俺着替えとか何もねぇじゃん」
「俺の……兄ちゃんの貸す」
「…おぅ、サンキュ」
部屋に来て何もない事に気付いてそう言うと、そう返ってきたが、俺は多分きっとその兄貴に嫌われてます…。
嫌ってる相手に服なんか貸してくれるだろうか?俺なら多分貸したとしても、いくら洗濯したからって着れないだろうな…。たぶん…な?
そんな酷い人にも見えないけどさ…言葉に出来ない不安や恐怖ってのもない訳じゃないから。思考がネガティブな方向に傾いていく。……巡の兄貴は優しいだろうか…?
「借りて来た。俺を頼むって伝言も渡された」
「…………ふをぉおぉぉぉぉ!!」
「ど、どうした⁉⁉」
「おれ!今一番幸せかもしんねぇ!」
勢いで巡に抱き付いたが、巡は受けいてれくれている。そうか、と言って何故か頭を撫でられてるし…。
その顔は嬉しそうにも見えるが、頭には沢山の?を浮かべていた。
巡を頼むって言ってもらえたと言う事は“受け入れてもらえた”と同じ事。
ネガティブだった思考も段々上向きに上昇する。
認められたんだ…!
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