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あ、た、だいま
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「あ、た、だいま」
「ああ」
先にはっ、としたようにただいまという男。
はあ……一言しか返せない俺のコミュ症を恨む。
「もしかして、どこかに行こうとしてた?」
「いや」
ただ表札を見たかっただけだが、ここを見て周るのもいいかもしれない。
「暇か?」
「えっ、うん。特に予定はないけど……」
どうせならついでに案内してもらおう。
さて、どう言うべきか。
こういう時は、なんて言うんだっけか。
確か、前世の男たちはこう言ってたよな。
「なら、付き合ってくれ」
「えっ!!つ、付き合う!?」
違ったか?
確か連れションする時、こう言っていたはずだったが。
この世界では違うのか?
「……いぃょ」
男は赤い顔で頷いて答えた。
断られるかもしれないと思ったがよかった。
この男には本当に感謝だな。
「そうか、案内を頼む」
「あっ、うん……。そうだよね。
僕、カバン置いてくるね」
男は一瞬しょんぼりとしたが、何もなかったように部屋に入って行った。
本当は案内するの嫌なのか?
けど、転校してきた俺のために無理してOKしたのか?
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