アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
頭痛
-
アタマが痛い。
関節も、腰も、喉も、どこもかしこも痛い気がする。
はぁ、とため息をついたオレは、一ノ瀬ルイ。
動きたくないし、かと言って寝て起きたばかりであまり眠くもない。
ただ、ぼんやりと天井を見つめる。
肌寒い。
けど、すぐに暑くなる。
どうしたらいいんだ、一体。
風邪なんて久々にひいた。
いつぶりだろうか。
これでも健康には気をつけているのにな。
浅い息を繰り返していると、部屋のチャイムが鳴った。
誰だ……?
日月か?
それとも…………
なんとか体を引きずって玄関まで行く。
「……はい……?」
扉を開けると、そこには……
「大丈夫? 会長」
「篠宮……」
「大丈夫そうじゃないね。
ごめんね、辛いのに。
いろいろ買ってきたし、看病するよ。
とりあえずベッドに行こう?
あ、僕、入っていいのかな?」
「ゲホッ……あぁ、構わないけど、風邪がうつったら……」
「大丈夫、マスクしてるし。
…………………………たぶんね」
………………まぁ、看病というならありがたい。
篠宮を中に入れて、オレはベッドに戻った。
限界だ、辛い。
「熱、どれくらいあるの?」
「ゲホゲホッ……さぁ……朝測ったきりだからな……ゴホッ」
そう言うと、篠宮はオレの額に手を当ててきた。
「うーん……結構高いね。
冷却シート買ってきたから貼るといいよ」
「……悪いな……」
いいよ、と篠宮は微笑んだ。
と言っても、マスクをしてるんだけどな。
篠宮に貼ってもらったひんやりしたシートが気持ちよくて、目を閉じる。
すると、髪を触られた。
規則正しく撫でられると、段々と眠くなってくる。
髪を弄られると眠くなるんだよな……
オレは篠宮の手を、体温を感じながら意識を手放した。
「おやすみ。
ゆっくり寝てね……」
そんな篠宮の声が聞こえた気がした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
68 / 198