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勉強2日目
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だいぶ忘れてるとこもあるなぁ。
応用編になると、イマイチ……
証明とか、苦手なんだよね……
…………なのに。
なのに、ね?
「ねぇ、しーくん」
「もー、ほんとしつこいなぁ。
自分でできるんでしょ。
邪魔しないでよ」
「ティラミスあるよー?」
「どこがわかんないの?」
「モノに釣られるな」
会長に怒られた。
なんか不満げ。
「怒ってるの?」
「なんでそうなるんだ」
「んー、なんとなくw」
会長は、昨日の僕らの状態を春くんに聞いて、今日は来たらしいけど、なんで来てくれたんだろ?
僕も会長が居ると…………なんて言うんだろ。
安らぐ?
和らぐ?
心地いいっていうか、温かいっていうか、まぁ、とにかくプラスの感情っていうかね。
ま、よくわかんない感情は置いといて、僕はヤリ男の答案を覗いた。
「わあ、壊滅的。
こんな答え出せるなんて、ある意味才能かもね。
驚異的だよ」
「えー、照れるなぁ」
「照れんな。
褒めてないだろ」
「ほんと凄いと思う。
よく留年しなかったね、って感心するレベルだよ。
ってことで、もう一回2年やり直せば?
その方が絶対早いよ。
うん」
「まったく、時雨の言う通りです」
春くんはメガネをクイッ、ってやると、ヤリ男を睨んだ。
「カッコいい……!
もう一回やって?」
「え? えっと?」
「メガネクイッ、ってやるヤツ」
僕のメガネ、兄さんがオーダーメイドしたから顔にピッタリなんだよね。
そういうの憧れる。
「こ、こうですか?」
「凄いカッコいい!」
「オレは?
オレもメガネ持ってるよー?」
「煩いな、さっさと問題解いてよ」
「扱いの違い!」
ヤリ男がなんか言ってるけど無視。
春くんは耳まで真っ赤にさせて何かブツブツ呟いていた。
………………何故に?
「っ!////
か、会長、打ち合わせの時間です……!
もう行かないとっ」
「あ?
……そうだな、もうそんな時間か」
春くんは慌てて用意をして、漸く立ち上がった会長の手を引いて出ていった。
慌ただしいなぁ。
春くんにしては珍しい。
「2人っきりだねー」
「君の後ろに霊居るけどね」
「えっ?!」
嘘に決まってんじゃんwww
産まれて18年、1回も幽霊とかそんなの見たことない。
何かの小説であったなぁ。
“実に散文的な人生だよな”って。
超能力とか、幽霊を見るとか、そういうヤツだよね。
あ、違うか。
逆にそういうのがない人の話か。
そういえば、アヤノのアレは、超能力とかそういうヤツなのかな。
凄い、カッコいいなぁ。
「居ないじゃん!」
「居ないんじゃない?
僕視えないもん」
「なんだ、視えないんだー。
オレ視えちゃうからさぁ」
「そうなの?
大変なんだね」
「あれ?
疑わないのー?」
「え……嘘なの?」
「や、ほんとだけど……」
だってさっきの、『居ないじゃん!』って、視えてるから言える訳じゃん?
僕も何かあればいいのに。
「で、問題は解けたの?」
「………………あはは?」
「いっそ留年すればいいのに」
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