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尾野 帝の日常(君に・淫れる)
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口の拘束が解かれ
真柴和臣の整った顔が近づいてくる
ちょ…ちょぉ待ち………
背中に壁
正面に君
顔を挟むようにして
両腕が置かれて
引くことも
押すこともできないまま
顔がどんどん迫ってくる
い……イヤや………
君とは………もう……せえへん……
―――あの雨の日の記憶が
俺の頭を過る
1回だけやったから
耐えられたのに
心の中に染まえたのに
これを受け入れてもうたら
俺は…………
「ちょ……待………」
――真柴和臣の
真剣な眼差しが
俺の時を止める
「これ以上は、もう
……………………待てません」
真柴和臣の薄い唇が
俺の唇を強引に奪っていく
「………んんっ………」
待ち焦がれていた感触に
クラクラしながらも
君の胸元のシャツを掴んで
押し退けようと力をいれる
けれど真柴和臣は
キスをしながら
俺の手を優しく掴んで自分から剥がすと
ドンッと俺の腕ごと
後ろの壁に縫い付けた
「……はっ……んっ!………」
その拍子に
触れるだけだったキスが
俺の中へと一気に侵食を始めた
「……真し…ば、くん…やめ……」
キスとキスの間で
止めるように訴える
真柴和臣は
舌を使って俺の口の中を
優雅に動かしながら
丁寧にかき回しながら
一瞬だけ俺を見た
『ジュ………』と
わざと濡れた音を出して
俺の耳を犯していく
全身に熱が籠り
首筋に甘い痺れが走った
―――……なんやねん
もう…………
………他に好きな奴、
おるくせに……………
恭介のキスシーンに
嫉妬しながら
触発されながら
当てつけみたいなキスを
俺にしやがって………
ふざけんな!
離せ!
俺に触んな!!
違う誰かを想いながら……
俺に………触れるな…………
……………くそっ…………っ!
――――行き場のない君への想いが
胸一杯に
切なく込み上げてくる
ぎゅうぎゅうに
締め付けられて
………涙が溢れそうになった
もう、イヤや………………
誰か………
俺を愛してよ………
誰でもいい
今夜
真柴和臣の温もりが
消し飛ぶくらいに
俺を
淫らに抱いてくれ………
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