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俺もめんどくせー…【side/周防 恭介】
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前髪が風で揺れ
額を撫でる感触で目が覚めた。
視界に広がったのは部屋の天井ではなく
真っ青な空。
…………あれ?
ここ、どこだ。
確か学校に来て
自分のクラスに行こうとしたら
あっという間に女子に囲まれて
「恭ちゃん、
文化祭いっしょにまわろーよ」
「ウチらが先に誘ったんですけど!」
「はぁ?ずっと前から予約いれてるのは
こっちだし!ねー、恭介!」
「ふざけんなよ、恭ちゃんが
あんたらと行くわけないじゃん!」
などと下らない言い争いに巻き込まれ
揉みくちゃにされて………
どうにか振り切って
屋上に逃げ込んだんだっけ。
で、給水塔に登って
そのまま寝ちまったのか。
「いい天気だなー…」
大きなあくびをしながら
思い切り背伸びをすると
胸ポケットに入れたスマホが
小刻みに振動した。
液晶を確認する。
『倉敷 美緒』
幼馴染みの名前を見つめながら
しばらく放置していると
着信がきれ
間髪入れずにまた携帯が震えた。
めんどくせー…
だけどこれに出ないと
さらにめんどくさいことになるしな。
通話ボタンをタップすると
耳に当てる前に怒鳴り声が聞こえた。
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