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放課後と再会 10歩
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その様子が今の僕にはすごくイラっとさせる。
「どうせ、あんただって僕のことを嫌って捨てるんだろ?!それなら最初から優しくすんなよ!!どれだけ僕が傷付くと思ってんの?!」
「………」
「なに?好奇心で僕のこと構ってんの?!それならあんた性格最悪だな!」
「………」
「死ね、死ねって僕だって死にたいよ!なんなら殺してくれればいいだろ?!」
誰にも言ったことのないことを、何故か目の前の人にぶちまけている。
そう思ったら頭が段々と冷えてきて、冷静になってきた。
「はぁ…はぁ…」
「………」
「も…いやだ…しにたい…しにたいよ…」
僕は楢崎さんの首元を掴んだまま崩れ落ちた。
こんな自分嫌だ。感情を露わにする自分なんて嫌いだ。
急に大人しくなったと思えば「死にたい」と言う僕は、楢崎さんに精神不安定なやつだと思われているだろう。
実際そうだから何とも言えない。
「もう言いたいことはないか?」
落ちてきた優しい声に驚いて顔を上げた。
こんな僕を怒ることなく、優しく聞いてくれる楢崎さんに泣きそうになる。
「ありません。ごめんなさい」
僕は掴んだ首元をゆっくり離した。
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