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好きなチョコレート 08歩
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事務所に戻ると、色葉くんがそわそわしていた。
「どうしたの?」
「あの人誰?!」
なんと説明をしたらいいんだろう。
僕の闇の部分、色葉くんに教えていない。
知られたくない。
「知り合いだよ」
「そうなんだね!」
色葉くんは僕の思っていることが分かったのか、それからは何も聞いてこなかった。
色葉くんはこういう時に察しがいい。
多分、皆月さんと上手くやっていけているのもそのお陰だと思う。
しばらくすると、楢崎さんがレジに来そうだったから、事務所を出てレジへ立った。
「お願いします」
「お伺いします」
一つ一つスキャンしていく。
特に会話もなく、スキャンし終わるまでピッとスキャンの音と店内の放送だけが流れた。
お金を預かり、商品を袋に詰めているときに、楢崎さんに止められた。
「この二つはそのままでいい」
「かしこまりました」
楢崎さんがそのままでいいと言ったのは、四角いチョコレート二つ。
それを避けて、すべて袋に詰めた。
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