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友達
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何を話したらいいんだろう?
空野さんと並んで…じゃないけど、二人で学校に向かっているんだけど……沈黙が続いてる。
何か話さないと…て思うんだけど、何を話したらいいのか分からない。
「…あのさ……さっきはごめんな。」
「…いや……あの………。」
「急に友達になってほしいなんて…。」
「……いや、嬉しかったんで………。」
そう僕は口にしたけど、きっと聞こえてないだろう。
どんどん声が小さくなっていったから…。
「何て?」
「…いや、何でも無いです……。」
嬉しかったなんて……本人には言えない。
嫌われるかもしれないから…。
呼び捨てされて嬉しかったなんて、本人には言えないに決まってる。
そんなこと言ったら……どうなるか分からないから…。
「ここでいいか?」
学校まで着くと空野さんは僕を見てそう口にした。
ほとんど沈黙のままここまで来ちゃった。
明日も学校案内あるから、頑張らないと…。
「じゃあ、気をつけて帰れよ。」
「はい…。…あの……。」
「ん?」
「あ、明日の学校案内は……ちゃんとします…。」
「…今日もしっかり出来てたよ。
じゃあな。」
空野さんはそう言い、手を振りながら来た道を戻って行った___。
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