アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
☆ホワイトデー☆4 ~愁&咲~
-
血相を変えて息を切らせながら、茉莉が食堂に来た。
「あ、茉莉ちゃん先生」
咲の声は、叫んだ茉莉の声に消された。
「ど、どういう事なんだ!!」
「…」
茉莉の手には、スマホが握られている。
「颯人!なんで、愁と抱き合っているの?!」
「茉莉先生、違いますよ」
助け船で愁が言うが、茉莉は青ざめた顔で颯人に詰め寄っていた。
「ちょっと、奈都!拗らせて面白いの?!」
そんな茉莉を横目に、颯人は奈都に怒っていた。
「いや、良い機会かと思って。いつも颯人にやられてるから、お返し」
奈都に、ツラッと冷たく言われてる。
颯人の日頃の奈都に対する行いが悪いせいで、反撃に出たらしい。
「…奈都、あとで覚えていろ」
颯人はため息をつきながら、茉莉に向き合った。
「茉莉、愁とは…これっぽっちもやましいことはないから!」
「わかっているけど!抱き合っているコレは何!!」
颯人は、スマホの画面を見せられている。
(あ…さっきの!)
「…転びそうになったのを、愁に支えてもらっているところ。何だったら咲に聞いてよ」
急に言われて、咲が慌てて言った。
「茉莉ちゃん先生、本当です。愁が支えて…」
それを聞いて、茉莉は颯人を強く抱きしめた。
「1週間もお預け食らったから、もう限界」
その瞬間、愁は咲の耳を慌てて塞いだ。
「…愁?どうしたの?」
首を捻って愁を見たが、愁は塞いだ手を離さなかった。
なにやら、颯人が茉莉に話しているが聞こえない。
咲は仕方なく、そのまま颯人と茉莉を見ることにした。
颯人を抱きしめた茉莉に、颯人は身を離した。
咲はハラハラする。
(喧嘩しちゃったの?)
だが、その後に颯人から茉莉を抱きしめていった。
その姿にホッとする。
茉莉は颯人の態度の変わり様に、目をパチパチと驚いたように瞬きをしていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
92 / 111