アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
4日目 5
-
もう1人が咲の背後から両手を掴み、近くの長机に咲を倒した。
(痛っ!!)
倒されるのに勢いがあったので、背中に激痛が走った。
力を入れても、相手の手を離す事が出来ない。
出口を塞いでいた男が、ズボンからナイフを出して咲の首に押し当てる。
「っ!」
咲は恐怖で怯えた。
「この時間は部活やってる奴らが各教室に行ってるからさ、このフロアに生徒もいないんだよね~」
「誰も、助けに来ないよ?」
ケタケタといやらしく笑いながら、ナイフの先で咲の制服のシャツのボタンを1つ1つ切っていく。
「あっれ~?おとなしくなっちゃったね」
胸元を大きく開き、咲のピンクの乳首にナイフの柄尻を擦り付けてきた。
「うっ…」
ヒヤッとした感触に身を捩るが、相手は構わずに擦ってくる。
「姫、逃げなくても、そのうち気持ち良くなって感じてくるって!」
(気持ち悪い…)
咲は不快で仕方なかった。
「なぁ、これ頼むわ」
ナイフを咲の両手を持っている男に渡し、咲の正面にいる短髪の男はおもむろに、咲のズボンのベルトを外しに掛かる。
「嫌っ!!」
咲は必死に暴れたが、びくともしなかった。
「大丈夫だって」
そう言うと男は、咲のズボンにも手を掛けた。
「…おい、ヤバイな。男なのにイけそう、俺」
「俺も …だわ」
ごくっと喉が鳴る音が、どっちからも聞こえた。
咲は怖くなって必死に叫んだ。
昔は天に助けを呼んでいたが、今は咄嗟に出た名前は…
「…愁先輩!助けてっ!愁先輩!!」
愁の名前を呼んでいた。
涙が、次から次へと溢れる。
「だから、この時間は誰もこのフロアにいないんだって」
そういうと男は咲の両足を開かした。
「嫌っ!愁、助けて!!」
バタンッとドアが開く。
息を切らした愁がいた。
「げっ、生徒会長!」
「愁っ!」
いつの間にか、愁の事を呼び捨てに呼んでいた。
咲はこの状況なのに、愁の顔を見ただけで嬉しくなる。
「お楽しみだったのに、お前カギかけてないだろっ」
「誰も来ないと思ったし、防音だから良いかと思った。なんで解ったんだ?」
そんなやり取りを無視して、愁は近寄っていく。
見たところ咲に怪我は無さそうだが、Yシャツは前を開いて胸が見えていて、ズボンには手を掛けられているのが見える。
「近寄るなっ!姫がどうなったって良いのかよ!」
「…何をしようとしていたんだ」
愁は2人を見るなり、淡々と名前を言った。
「3-C守尾先輩、同じく3-C発田先輩」
2人はビクッと、身体がその場で飛び上がった。
顔は青ざめている。
2人の名前は解る。
いや、愁は全校生徒の名前を把握していた。
(皮肉だな。白黒しか見えていないから、書類の文字は得意なんだよ)
書類はいい。
白黒だけで、情報を教えてくれる。
今まで困ったことは、何も無い。
(…感謝をしたのは、今日が初めてだ。良かった、咲の光が見えて)
咲を探すことが出来て、生まれて初めてこの体質にすごく感謝した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
43 / 111