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ニノネの生い立ち
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「オレんとこかなり貧乏でね、親父は毎日酒に女にギャンブルに。
母親はそんな親父に痺れ切らせて、オレが生まれてすぐに家を出たらしい」
立花くんの意外な過去に、俺は戸惑い続けた
相づちをうつには、あまりにも深刻な話だ
「ある日親父が競馬で強烈な借金を作った
それが原因で、親父は5歳のオレに働かせようと考えついたらしい」
「もしかして、それが…」
「そ。
それが金持ちのエイズ感染者とのセックス
コンドームなしで」
立花くんはあくまで、無邪気な笑顔を作った
取り繕った笑顔は、胸を抉るには十分すぎた
「相手の人、割と優しくってさ
約束の金に2倍は上乗せしてくれてたらしい
親父は稼いだ金をオレに感謝もせずガボガボ使いまくってるさ、今でも」
「そんな…」
なんてヒドイ親なんだ…
「俺が身体弱くなってからは、そういう肉体感係はなくなったけどな」
「肉体関係"は"…?」
「うん。この入院費払ってくれてるのはその相手でな……この間、オレ金捨てたでしょ?
あれはな、ソイツがくれた金
"キスしてくれたらおこずかいあげる"って
キャリーケース持ってきたから」
-ズキっ
キス
その相手の人と立花くんがキスした日に俺達は出会ったのか
きっと立花くんにとっちゃ、キスなんかHと比べたらなんてことないんだろうけど
俺はなんか、
嫌だった……
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