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スヤスヤと眠る少年を、ベッドに運ぶ。
少年から多大な疲労感を感じ取った俺は、術をかけさせてもらった。
「あぁ…少年の名前…聞いてなかったなぁ」
起きたら聞いてみよう。
それにしても、小さな身体だ。
もう、15,6にもなるならば、もう少し身長も高く肩幅も広くなるだろう。
娘のように華奢な身体は、今にも折れてしまいそうだ。
「やだっ…やだ!やだやだやだやだやだ!」
「少年?どうした?」
急に叫びだした少年の頬を軽く叩き術を解く。
開いた瞼から覗く瞳は爛々と輝いている。
「少年…どうした?」
「あっ……ここ…どこ?」
「俺の家だ」
「あぁ…今からですね…今から僕を殺すのですね?」
「俺は君を殺さないよ」
虚ろな表情で俺を見つめ、懇願するような目を向けた。
その目はまるで、殺してくれと言われているようで、実に不快だ。
「少年、君の名前は?」
「名前…ルイス…です」
「そうか…ルイでいいな。ルイ、俺はアーネスト。今日から君の恋人だ」
「こい…びと?」
「恋人は、恋人を殺すものなのか?地上の生き物は」
「こい…びと…恋人は…殺さない…」
俺の言葉を復唱しながら質問に答えていくルイは、魔界に存在するどんな物よりも可愛い。
「そうだ、恋人は恋人を殺さないよ、ルイ」
「アーネストさんは…なんで僕を…?」
ルイが小首を傾げて俺の目を見つめる。
誰にも愛されなかったルイの瞳が、俺の事を知ろうとしているのはなんとも言えない優越感だ。
「それはー…ルイが今年の生贄だったからだね。今のところは」
「生贄…」
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