アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
⑨
-
『やっ!兄さん、やめて……隣に……聞こえ……』
「そうだな。声を出したら、その声を聞きつけてベランダに出てくるかもな 」
『解ってるなら、やめてよ、兄さん…っ!』
「由貴が声を我慢すれば良いだけの話だろ」
この状況を愉んでいるのが、憎たらしかった。
由貴の声を聞き付けた光希がベランダに出てきて、こちらを覗き込んできたとしても、尚哉は決して動揺などしないだろう。
平然と「取り組み中」だと言って、追い返すかもしれない。
『声を我慢すればなんて……そんなの、ムリだよ……お願いだから、部屋に……』
「ダメだ、その願いは聞けないな。我慢できないのなら、我慢せずに声を聞かせてやればいい。その淫らで艶やかな喘ぎ声をな」
言いながらニヤリと笑い、ガツンと大きく突き上げる。
『あっ……あぁっっ』
大きく艶かしい声が溢れ出て、由貴は慌てて唇を噛み締めた。
「声、聞かせてやらないのか?」
ガンガンと下から揺さぶられ、由貴は声を漏らすまいと、ギュッと唇を噛んで耐える。
だが、どんなに強く唇を噛んでも、漏れてしまう喘ぎ声を抑えることができない。
『ん……ひ……っく………っく、んん、ぅん……』
声を出してはダメだと思うほどに、甘い喘ぎ声は漏れてしまう。
その時、隣の部屋の窓が開く音が、由貴の耳に届いた。
もしかして声が、光希に聞かれてしまったのだろうか……。
ドクン、ドクン、と心臓が大きく鼓動を打ち、嫌な汗が背中に流れ落ちてくる。
ベランダから覗かれてしまったら、どうしようか……、こんな快楽に溺れている姿だけは、光希には知られたくないし、見られたくない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
80 / 193