アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
123
-
「お前をめちゃくちゃに抱いて、写メでも撮ってあの人に見せてやるよ。
そうしたらあの人もお前の事なんてあっさり捨てんじゃない?」
「お前……最低…」
「それはどうも。あの人に遊ばれて、今もセフレやってんだから俺とヤるのも平気でしょ?」
「セフレなんかしてねぇ!!」
「ははっ。兎丸って可哀想なやつだね。
辛いかもしれないけど現実は受け止めなきゃダメだよ」
目の前の腐れきった野郎を殴ってやりたい。
殴って、逃げて、それでもって全部話したい。
「獅子原先生、守らなくていいの?」
でも、出来ない。
ただ好きなだけなのに。
リカちゃんが好きで、たとえ叶わなくても思ってるだけでいいって自分に言い聞かせてるのに。
「大丈夫だよ。あの人がどんな抱き方するのか知らないけど、俺も結構上手いと思うから。
あの人のことなんかすぐに忘れさせてあげるし」
「お前……もう黙れよ」
今の俺に出来るのは、精一杯虚勢をはってコイツを睨みつけることだけ。
俺は絶対にお前を受け入れないと主張し続けることだけだ。
「いっぱい可愛がって俺無しじゃいられなくしてあげるね」
さっき俺の首を絞めていた鷹野の手が、今度は頬に添えられる。
ゆっくりと近づいてくる唇が何を意味するかわかって、俺は自分の手で覆って隠した。
「まあいいよ…。明後日の楽しみにとっておくことにするから」
明後日、俺は鷹野に抱かれる。
リカちゃんが教えてくれた温もりも、幸福も全て無くして、そうして目の前の最低野郎の玩具になる。
これが運命だとするならば、神様はなんて意地悪なんだろうか。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
123 / 1234