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「お客様、どうかなさいましたか?」
店長が冷静に対応している後ろで、重たい瞼をこすりながら状況を伺うと、女子高生と話していた外国人が振り向いた。
金髪寄りの茶髪に、青っぽい目。外国人って言うよりロシア人のクウォーターかな...?
でも、あれ?
よく見ると俺と同じ制服...
「どうかなさいましたかーって、ただのナンパやけど?」
エッ、
......か...関西弁...?
「ナンパ...?」
「そうなんですしつこいんですよこの人ぉ!!アンタ定員でしょ?追っ払ってよコイツぅ」
「えぇーしつこいとか傷つくわぁ!ちょっとお茶誘っただけやん」
え、うそこの人この外見で日本語ペラっペラだし関西弁だしギャップやべぇ。
「あの、とりあえず外で話しませんか...?ほかのお客様のご迷惑に...」
店長がフォローするも、スルー。
終わらない会話に店長の仏のような笑顔が消えかかってきた頃、女子高生のカバンが商品棚にぶつかって、日焼け止めや汗ふきシートなどがばらばらと床に落下。
それを拾おうと、身を乗り出した時だった。
「......あれ?まきまき?」
「はい......?」
巻き巻きて、何を?糸?
「あっれーやっぱまきまきやん!!バイトしてんの?」
「え、あッ............え!?」
誰だ、誰に話しかけてるんだ。キラキラした目で俺を見られても困る。
「佐々木くんのお知り合い?」
「えっ、知りません」
店長の質問に即答すると、外国人っぽい人は「うそやんッ!え、まきまきやんな?」とか言って顔をまじまじと見つめてくる。
いや、まきまきとか言われましても俺そんなあだ名で呼ばれたことないし。多分。
あっ、定員の名札見たから知ってるとか...?
「まぁ知らんでもイイけど。俺は覚えてるしィ」
さすがに即答はお客様に失礼だったかななんて思って謝ろうと頭を下げようとすると、男はニヤッと口角を上げ、俺の肩に腕を回しこう言った。
「てんちょーこの子貰ってってイイ?そしたら店から出てくから。な?」
.........は?
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