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結婚までの日々 5
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結婚を約束された二人が一つ屋根の下、いや、もはや同じ部屋で夜を過ごすということはつまり…
俺はレノン王子に抱かれるということだ。
いやだ、いやだいやだいやだ!
ていうか、男同士でいったいどうするっていうんだよ!
チラリとレノン王子を盗み見る。
レノン王子は頬を赤く染め、恥ずかしそうに俯いていた。
「あの、その、真っ赤になってますけど、大丈夫…ですか?」
「えっ! いや、すまない。大丈夫だ」
「そうですか」
再び沈黙が訪れた。
「あの、別に今夜からでなくてもいいのではないでしょうか?」
俺は沈黙に耐え切れず、そう話題を切り出した。
「私とレノン王子の結婚式も一ヶ月後ですし、夜を共に過ごすのはそれからでも遅くないのでは…」
「それでは駄目だ!」
突然レノン王子が大きな声をあげた。
驚いてレノン王子の方を向くと、王子と目があった。
レノン王子の翡翠の瞳に、俺が映っているのが見えた。
「私はあなたに苦痛を与えたくはない。だから、今のうちから、その、慣らしておかなければ……あと、色々話したりとかもしたいのだ…」
レノン王子は言葉を一つ一つ選ぶように、俺にそう訴えた。
…ん?
苦痛を与えたくないから、ならす?
何を?
「あの、話すのだったらこうやって昼間とかでも構いませんし、やっぱり夜は共に過ごさなくてもいいのでは…」
「昼間は私が時間を取るのが難しいのだ」
「そうですか…」
「…そんなに心配しなくてもよい。やり方ならきちんと学んである。それに、今夜から早速本番に入るわけではないのだから、安心して欲しい」
………あれ、もしかして、レノン王子は俺が王子との行為を不安に思っていると考えているのだろうか?
確かにそれも不安ではあるのだが…
「あの、男同士でそういうこと、できるのですか?」
俺のその質問に、レノン王子は口を開けて固まった。
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