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結婚までの日々 8
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「ルナ王子、起きてください! ルナ王子!」
誰?
誰が俺を呼んでるの?
あ、シーナか…
あれ?
ガバッと起き上がる。
俺、寝てたんだ…
「おはようございます、ルナ王子。夕食の時間ですよ」
「…もうそんな時間なのか」
俺は時計をチラリと見上げた。
午後七時を少し過ぎた頃だった。
「すぐにいただかれますか?」
「そうだな…今日はあまりお腹が空いていないから、軽めのものを頼む」
「承知しました。すぐにご用意いたします」
シーナはそう返事をすると退出していった。
俺は、ふー、と一つ息をついた。
さて、軽く腹ごしらえをして、今晩に備えなくては。
昔、兄上から「セックスは結構体力を使う」と聞いたことがある。
さっきまで寝ていたから大分体力は回復したのだが、少し食べておくのがよいだろう。
…やれやれ。今晩男に抱かれるっていうのに、結構冷静だな、俺。
まあレノン王子は美形だし、そんなに抵抗はないような気もするけど。
そんなおかしなことを考えながら、俺はベッドからおりて夕食を取りに行った。
大きなテーブルには、シーナが用意した料理がこじんまりと広がっていた。
俺がそれらを食べ終えると、シーナが食後のコーヒーを用意しながら尋ねてきた。
「いつ頃入浴なさいますか?」
「えっと…三十分後に入る。今日は長めに浸かりたいから、ぬるめで頼む」
「承知しました」
そう言って、シーナは浴室へと消えていった。
…そういえば、長く風呂に浸かりたいと言ったのは長旅での汚れを取るためだったのだが、これからセックスをするのだから、どのみち長く浸かる必要があったな。
これはまあ何も問題はないのだが、風呂の後のことを考えると…
ハア………
俺は、ここに来て一番長く深いため息をついてしまった。
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