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side虎徹
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龍と部屋で仕事の話をする。
「ここはもう少し、こうして…。」
龍が俺の原稿を的確にアドバイスをしてくる。
「でも、ここはこうのほうがよくないか?」
「それもそうだな。」
30分近くで仕事の話は終わった。
「虎徹。愛生くんの事なんだが…。」
「結局すんのか。」
「しないわけも行かんだろ。見たかニュースを。」
「あぁ。愛生、泣いてた。」
「そうか。」
二人の間に沈黙が流れる。
龍が沈黙を切り口を開く。
「桐谷グループだ。虎徹の本の出版に大きく関わっている。」
「たぶん、愛生は虐待を受けてる。」
龍は一瞬だけ驚いた顔を見せるがいつもの顔に戻り、
「そうか。」
と、呟く。
「オレ達のモットーは困っている人がいたら助けるだ。愛生くんを見捨てるわけには行かない。」
「あぁ。見捨てるなんてしない。」
「だが、このままでは時間の問題だ。」
「なにか策を考えないと、じゃないと俺達の生活に支障がでる。」
「そうだな、なんとしてもこのままの生活を送りたい。もちろん、3に…
ガッシャーン
俺の言葉を消すようにして、なにかが割れた音がした。
俺と龍は慌てて部屋を出る。
ドアを開けた廊下には、割れたふたつのコップとそこから零れたであろうお茶が散乱ていた。
ガチャ
その時、玄関が開く音がした。
ドアを開けた人物を見て俺は叫ぶ。
「愛生!!!!」
「愛生くん!!!!」
俺と龍とは割れたコップを踏まないようにして愛生を追いかけた。
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