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「そうね、ケーキでも焼きましょうか。ふふ、まるで娘が出来たみたいで嬉しい。」
「私、料理はするけどお菓子作りってあんまりしないんだよね……。足引っ張っちゃったらごめんなさい!」
「良いのよ。みんなで楽しく作りましょう?」
「私は灯と違って料理もほとんどしないので自信はありませんが、安藤くんのお母様、手ほどきをよろしくお願いします。」
キャッキャと盛り上がる女子群を尻目に、目を光らせる者が一名。
世留がいないうちに若々しい陽汰の母親を口説くことも考えたが、今はそれ以上の名案が浮かび、思わず口角が上がってしまう。
「よっーし、んじゃ早速お言葉に甘えてヒナちゃんのお部屋に行こーう!」
慣れない場所で縮こまる健二とまるで動じない洋祐という二人組を連れ、真緒は意気揚々と陽汰の部屋へと乗り込む。
勉強机に、本棚が二つ、そしてベッドという質素な部屋。
壁には一枚もポスターが貼られておらず、見たところゲームもない。
年頃の男子の部屋には程遠い。
「なんか、地味な部屋だな。フィギュアとかめっちゃあると思ってたのに。」
「だから、ヒナちゃんはオタクじゃないってーの。予想通りよく片付けられた部屋だねぇ。」
「……お、読みたかった小説がある。」
オタク部屋を予想していた健二はつまんねーと落胆し、洋祐は後で陽汰に謝るつもりで本を拝借してその場で読み始める。
洋祐が小説に夢中になっているうちに、真緒は早速行動に出ることにした。
大きな欠伸をかます健二の肩を掴み、耳元で悪魔の囁きをする。
「ね、健二くーん。ヒナちゃん、どこにエロ本隠してると思うー?」
「はぁ?お前、今時エロ本なんて買わねーだろ。つか、まだ買えねーし。」
「でも、見た感じパソコンとか無いし。エロサイトとか怖くて見れないタイプっぽいじゃん?そう考えれば、エロ本の一冊や二冊あるかなーって。」
定番のベッド裏にはなし。
本棚は見たところ本と、CDが収納されているのみ。
勉強机には、教科書が綺麗に並んでいる。
「となれば、残るはー……あそこだ!」
ウォークインクローゼットを指さし、躊躇なく扉を開く。
そこには服が綺麗にハンガーにかかっており、その下には怪しい段ボール箱が。
……怪しい。真緒の嗅覚がそう告げていた。
「絶対にコレだよ!ヒナちゃんだって男の子なんだから、エロスに興味あるはず!」
「誰もがお前と一緒じゃねーぞ、下半身馬鹿。」
「とか言って、健二も気になってんじゃーん。」
悪態をつきながらも、明らかに段ボール箱の中身に興味津々な健二。
色事に関心の薄そうな陽汰だからこそ、その性癖が余計に気になるもので。
僅かに罪悪感はありつつも、好奇心には勝てない。
「それでは、ご開帳〜!」
段ボール箱のその中身は---
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