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48にしおりをはさみました!
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48
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「何……これ…」
翌朝、学校に着き靴を下履きに履き替えようと、自分の靴入れに向かうとそこには人だかりが出来ていた。
近づくと分かる、異様な光景。
靴箱には油性ペンで書かれたと思わしき、悪口の数々。
紙ゴミなどが沢山入っていたのだろう。
それらを片付けている、朝練でいないはずのみなみがそこにはいた。
「みなみ……」
「っ!?幸っ…」
みなみはパッとこちらを向くと、気まずそうに目をそらす。よく見るとみなみは涙目だった。
何事か分からずおどおどしている僕の手をあやちゃんが優しく握る。
「…とりあえず、職員室行ってスリッパとか借りてこよ?」
その顔は、穏やかで僕たち2人の心を落ち着けてくれた。
***
あの夜。
幸ちゃんが男でΩだったことがわかり、吃驚こそしたが嫌悪感などは感じなかった。
あの日の翌日から約1週間、幸ちゃんは学校に来ていないらしい。
何故男子の校舎にいる俺にも話が伝わっているかというと、学校内がある噂で持ちきりだからだ。
それは、“天使が堕天使だった”というものだ。
誰かが幸ちゃんが必死に隠していた秘密を、バラしたのだ。
もちろん、俺はやっていない。
幸ちゃんの友人の美南という子から連絡が来たが、こちらも知らなかったらしい。
何故バレたのか。
この噂が広まったその日の内に、俺と幸ちゃんの友人2人は保健室に呼び出された。
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