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やはりここは俺の知らない世界だったにしおりをはさみました!
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やはりここは俺の知らない世界だった
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「んっ・・・・・・」
「大丈夫か?空!」
「・・・・・・・凱」
何だろう
凱の手から出ているすごく温かい光に包まれていた
「毒矢じゃなくてよかった」
毒矢・・・・・・・
そっか
俺、咄嗟に奏を庇って
「まだ少し痛むかも知れないが、傷口は治したから」
「ありがとう、凱」
やはりここは俺の知らない世界なんだ
だって、普通なら怪我なんて簡単に治らないもの
「奏は?」
「落ち込んでるね」
楓が苦笑しながら部屋に入って来た
「落ち込んでるって、どうして?」
「空に怪我をさせてしまったから」
「それは仕方が無いよ」
「普通なら気付くんだけどね・・・・・・・空と一緒にいて油断していたんだろうね」
「俺がバルコニーに誘ったりしなければ」
「空は悪くないし、逆に命の恩人なんだよ?」
「でも」
「ところで、どうして気付いたの?狙われている事に」
「コウモリが教えてくれたんだ」
「コウモリ?」
「うん」
その言葉を聞いていた凱が少し考えて楓の顔を見つめた
「おい楓」
「うん・・・・・・空は普通の動物使いではないね」
「どう言う事?」
意味がわからない
だから尋ねた
「普通は動物から話しかけてくれる事はないんだ、ましてや狙われている事なんてね」
「そうなの?」
「うん、本来動物使いと言うのは魔法で動物を操るから」
「へぇ」
「でも、空の場合はその動物の話が理解できる」
「うん」
「そんな動物使いは見た事がないし聞いた事もないから」
「変なの?」
「その逆」
「逆?」
「もしその力が他国に知られたら間違いなく空は狙われる」
「えっ」
殺されるって事かな
それは嫌かも
「殺されるの?」
「多分、空を魔法で操って動物を使わせるはず」
「そんな・・・・・・・」
「だから外に出る時は必ず一人では出ないでね」
「うん」
「じゃ、落ち込んでいる奏を呼んで来るから」
「わかった」
そう言って、凱と二人で部屋を出て行った
何となく気になって、背中に触れてみたけど傷は治っていた
「あっ・・・・・・・」
さっきのコウモリだ
ベッドから起き上がり、窓を開けた
「さっきは教えてくれてありがとう」
(お礼は美味しいフルーツでいいよ)
「あははっ、わかった」
(もう敵はいないよ)
「そっか、よかった」
(また教えてあげるよ)
「うん、お願いね」
そう言いながらテーブルの上に置かれていた見た事も無いようなフルーツを差し出した
「どうぞ」
(これ大好き!)
「いつでもおいで」
(うん)
コウモリはフルーツを美味しそうに食べてまた闇夜に消えて行った
面白い形のフルーツだな
でも、香りはいい
ここの世界では全て俺の知らない物ばかりだった
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