アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
-
この世界へやって来て何日経つのかな
文字が読めないから時間も分からないし日付もさっぱりだ
せめて時計ぐらいは同じかと期待していたけど、全く別物だった
と言うか、どこが時計なの?と、言いたいようなデザインで何度見ても謎だった
「う~ん」
でも、せめて文字ぐらいは読めるようにならなければいけないよね
そうじゃないと、毒薬でも飲んでしまいそうだし
「よし!」
毎日無駄に過していても仕方がない
勉強しよう
勉強は嫌いだけどこれは生死問題だしね
不思議な色のお茶を飲み干して部屋を出た
「あっ・・・・・」
でも、文字が読めないんだから本で勉強も出来ないじゃん!
どうすればいいんだろう
その場で壁にもたれながら考えていた
「空~、どうした?」
「凱」
この世界の凱も同じだ
いつも困っている時に現れてくれる
「暗いぞ?」
「そうじゃなくてね、文字を覚えたいんだ」
「文字?」
「うん、時計もわからないし」
「あ~、確かに困るな」
「うんうん」
そう言えばこの世界に一年は何日なんだろう
「じゃ、俺が教えてやるよ」
「ホント?」
「ああ、」
「ありがとうっ!」
思わず抱きつきながらついでに尋ねてみた
「ちなみに、この世界の一年って何日なの?」
「一年って?」
「えっ・・・・・・」
「ん?」
「んと、俺の世界では日付があって365日で一年なんだ」
「へぇ」
「1月から12月まであって、12月31日は大晦日と言ってみんなで次の日になるのを待って1月1日になったら花火をあげてお祝いをするんだ」
「面白そうだな」
と言う事は、この世界では一年とかないんだ
時は淡々と過ぎているだけなんだ
「すごく楽しいよ、花火も綺麗だし」
「花火?」
「夜に空に咲く花だよ」
「もしかしてこういう感じ?」
そう言って凱が今度はフルートを出して吹き出した
と言うか毎回毎回、どこから出てくるんだろう
「うわっ!何?」
突然空が光った
「ん、違ったか?」
「昼間の花火だ~!すごい!これだよ、これが花火」
「成程、これを空の世界では花火と言うんだな」
「うんうん」
すごい
花火も魔法で出来ちゃうんだ
「今度、夜にやってくれる?」
「ああ」
「ありがとう」
いつでも花火見放題だ
でも、毎日見たら飽きてしまうかもね
「じゃ、移動だ」
「うん」
移動?
どこに?
・・・・・・と、考えていたら一瞬で図書館みたいなところに移動していた
さすがだ・・・・・・
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
9 / 55