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18歳以上ですか?
何それっ!にしおりをはさみました!
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何それっ!
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はぁ・・・・・
何とも言えない気分
「空だからだ」・・・の意味ぐらい気付いたさ
だから俺は逃げたんだ
廊下を歩き、そんな事を考えながら歩いていると、ある事に気付いた
「えっ?」
ちょ!
何でみんな頭を下げてるの??
俺は王族でもないし、さっきまでは普通だったのに
逃げるようにして廊下を歩き、凱の部屋に向かった
「凱」
「入ってもいいぞ~」
「うん」
凱の部屋と言うか、楓の部屋でもあるけどね
そして凱の表情が変わった
「お前・・・そのスタッフ」
「さっき、奏から渡されたんだ・・・あとこの服も」
「マジか」
「でも、何となくみんながおかしいような気がして」
「そりゃな」
「えっ?」
どう言う事?
意味がさっぱりわからない
「まぁ、座れ」
「うん」
そして凱が話してくれた
「そのスタッフは王家に伝わる家宝みたいなものでさ」
「うん、それは聞いた」
「それを受け取った奴が王子、つまり奏の婚約者と言う事になるんだよ」
「そかぁ~、婚約・・・・・ええっ!何それっ!!困るっ!!!そんなの困るしそんな話は聞いてない!」
「落ち着けって」
「でもっ!」
そんなの困るよ
だって俺にはもう愛する人がいるんだし結婚もしているのに
「奏は空を守る為にそれを渡したんでしょ?」
「楓・・・?」
いつも突然現れるからびっくりする
「確かに婚約者になると言う言い伝えは本当だよ」
「そんな・・・・・・」
「王族には魔法使いや動物使いがいないからね」
「でも」
「しかも空は今までとは違う動物使い」
「そんなの知らないよ!」
「・・・と言うのはあくまでも建て前で、奏は本当に空を護りたいと思っているからそれを渡したんだと思うよ」
「でも、護るって」
「奏だけにはわかるんだよ・・・そのスタッフを空が持っている限り居場所がね」
「だからいつも持ち歩けって?」
「そういう事」
「そんなに危険なの?」
「そうだね、最近あんな事があったばかりだし奏は空からわざと少し距離を置いているんだ・・・二度と空に怪我をさせない為に」
「・・・・・・・・・・・・そうだったんだ」
確かに今日は夕食の時にしか奏を見ていなかった
「少しだけでもいいからその気持ちをわかってあげてね」
「うん」
「そうそう、そのスタッフは使い魔にも有効なんだよ」
「有効?」
「空ではなくスタッフが満腹にしてくれる」
「そうなんだ」
何だかすごい
と言うか・・・満腹だと消えるとかどう言うしつけをしたんだ?
・・・・・俺のせいだけどさ
とにかく、もう少しだけ奏を理解してみようかな
そこまで俺の心配をしてくれていたなんて、話を聞かなければずっとわからない事だったし、俺さえしっかりしていれば大丈夫だと・・・・その時は思っていたんだ
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