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崩壊を望むにしおりをはさみました!
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崩壊を望む
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医者×高校生
(精神、嘔吐)
壊れてしまえば楽なものを
ぱちりと目を開けば
そこは見慣れた景色
クリーム色のカーテンが風でたなびいて
消毒液の匂いが充満する白い世界
また、今日も失敗したのか、と嫌になる
はぁと溜息を吐いて
顔に腕を乗せる
何でこの世界にいるんだろう
ざっとカーテンが開く音
そこに見飽きた顔が立っている
「お前、本当に懲りないの、な。」
隣に備え付けられたパイプ椅子にどかっと座ってそんな台詞
もういい加減聞き飽きた
「早く見捨ててくれればいいのに。」
顔から腕をおろしてきっと君を睨みつける
俺は死にたいんだ
この世に居たくないんだ
だから
「じゃあ、もっとわかりにくい場所で死ねよ。」
そっと頬に君の手が触れる
その手にぞっとする
「……っ、触れんな。」
手から逃れるようにがばりと立ち上がる
急に立ち上がったのがよくなかった
視界がちかちかとして
ぐらりと躯が揺れる
「ばーか。この強がりが。」
倒れそうになる俺の躯を君が支えて
嫌になる
だから、触れんなよ!!
乱暴に君を振りほどくと
躯が振られて気持ちが悪い
あ、吐くとか思って
ベッドを降りる
ふらふらとした足取りで
ドアまで向かう
白いシーツは汚したくないから
汚したら君がうるさい、から
「そんな躯でいけんの??」
距離を保ちながら着いてきた後ろに立つ君
なんだよ、助けたり助けなかったり
「いける!!」
強がってるのは分かってる
分かってるけど
強がりたい
大声出して
結局、ドアで力尽きて座り込む
情けない
「本当、お前って馬鹿……」
そんなこと言われたって
しょうがないじゃないか
「ほら…苦しいんだろ??」
それは君が傍によるから
後ろから包み込むように抱かれて
お腹を摩られ
口の中に指を突っ込まれる
だから、触んなって…
「うぐっ……っ……かはっ…………うえっ…………」
ぐっと喉の根を押し込まれて
きゅっと胃が収縮する
口に苦いものが溢れて
咳と共にぴちゃりと床に吐き出される
緑色の人工的な、色
「あー、お前、今度は何を飲んだの??」
吐き出されたものを見て
君が呆れたようにいう
何なの悪趣味
言ってんじゃん
俺は死にたいんだって
何を、とか
覚えてないよ
ただ、ただ目の前にあったから
それを飲んだら死ねるかな、とか
思っただけで、さ
「ほら、全部吐き出せ…吸収されたら、本当にお前死ぬかもしれないから。」
そう言ってまた指を突っ込まれる
だから、俺は死にたいんだって
吐き出してる時点でもう死ねないのかもしれない、けど
君をこの世を拒絶してるはずなのに
おかしな話
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