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佐藤 竜太 7にしおりをはさみました!
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佐藤 竜太 7
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しかし、顔ははっきり言って本当に平凡でこれといった特徴がない。
「………──ッ!!!」
ないはずなのに、こいつの…時々見せる笑顔にどうしてこんなにも胸がうるさくなるのか……
「顔、真っ赤ですよ?なにかあるならおっしゃってくださいね?」
それだけ言って触れもせずにテレビ画面に集中してしまった。
………れよ……
「……んでだよ……」
違う…そうじゃない…
「…なんで触らないんだよ!」
違う!!
「いつもいつもいつもいつも!!俺の意思を無視して触ってくるくせに!なんで今日は触らない!俺を見ない! 」
頭の片隅でやめろと止める声が聞こえたのに、口はすでに開いて止まらなかった。
「…………………」
何も言わない朝比奈に佐藤の想像は悪い方へと流れていく。
もう俺はいらなくなったのか…?最後にするためか?最後にきれいに関係を終わらすために健全にゲームでもして別れを切り出そうってことか?
違う。
俺たちは付き合ってるわけじゃない。俺たちの関係は主人と下僕。こいつが俺に触らないのは俺にそういう魅力を感じなくなった…ってこと……
他にもこいつがペットと称する人間がいるのは知ってる。それに今日会うのも久しぶり……
他に都合のいいペットができて俺は…お払い箱……
「………いやだ…嫌だ
嫌だ!
悪かった!もう反抗的な態度取らないから!!
ちゃんと言うこと聞くから!俺を捨てるな!」
みっともなく縋りつく。それでも何も言わない朝比奈に佐藤はどんどん不安に駆られていく。
早くなにか言ってほしい。
でも捨てられる言葉は聞きたくない。
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