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18歳以上ですか?
1-3にしおりをはさみました!
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1-3
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……いない。
わかってはいたが、近所を走ってまわるだけじゃ見つけ出すことができるわけがない。
こういうことは小さい頃の俺に重なる。
昔勝手に家を出て迷子になった時に、誰かが迎えに来てくれた……
誰だったっけ…
その時その人が『こんな雨じゃ風邪引くよ』って傘くれたんだっけ…
そういや、今日曇り後雨って天気予報が…
ポツポツ…
案の定お決まりのごとく雨は降り出した。
近くのコンビニで雨宿りするか…
雨……ね。
そこで急に、あいつが雨や水に濡れてはまずいかもしれないと気づいた。
もし壊れたら…
そう考えるやいなや俺は傘を買って全力で再び探し始めた。
しかし、10分経っても見つからない。
もし、俺があいつなら濡れない場所に居るかもしれないと思い再び走り出した。
橋の下……公園の休憩所……トイレ……どこにもいなかった。
いや、もしかして…
「おい、雨、苦手なのか…?壊れられたら迷惑だから傘やるよ」
「……いらない」
とことん生意気なガキなことで…
「どーせ、泊まる所ねんだろ?じゃあ、俺ん家でいいだろ」
「だって、メイワクだろ。俺なんかがいたら…」
「あのなぁ……俺はお前を心配してあげてんだよ。子供は黙って大人を頼ればいいだろ!」
「自分だってまだ子供なくせに…」
「俺はこれでも今年で二十歳だ!」
「俺だって14歳って設定だから!6つしか違わないじゃん!」
こいつ、いちいち突っかかってくる…
「なんだか生意気な弟が出来たみたいだ。」
「なんだと?!」
声に出てた…
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