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14.夜の海。にしおりをはさみました!
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14.夜の海。
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「気持ちいいね、東京とは全然違う暑さ」
「ほんま!なんかべたべたせんっていうか、爽やかっていうか~」
「撮影終った?」
「うん。聞いてや友希!今日なんか7本取りやってんやで!せやから鈴木さん今日の朝までそれ言わんやったんやで。酷いやろ!」
「それは、凄いね」
眉をハの字にして友希が笑った。どんなことすんのかわかんない友希でさえこんな表情なるんやから、ほんま鬼やで、鈴木さん。
風が吹いてて、暫くそんな話しながら歩いてるとビーチに着いた。さすがに夜になると人も減ってて、真暗やし、誰も僕に気付かない。バーベキューの片づけをしてる人達の傍を通ると、肉の焼けたいい匂いがした。僕もバーベキューしたいなぁ。
「友希もバーベキューとかしてん?」
「うん、昨日やったかな、夜した。諒が肉焦がして炭みたいになってん」
「あかんな~、肉を無駄にしたら。僕やったら絶対そんなことになる前に食べる」
「あはっ。中村は焼ける前に食べるやろ」
「いやいや、さすがにちゃんと…いや、待てんで食うな」
「ほら」
ばんばんと僕の肩を叩いて友希が楽しそうに笑った。なんかええな、こういうの。最近友希とこんな風に外に出たことなかったから、めっちゃ嬉しい。楽しい。
バーベキューかぁ、するってなったらどうせ事務所の人たちとやろ?そしたら、必然的にあの無邪気大王の社長が来るやろ?そしたら鈴木さんも来るから…僕の食事制限が始まるやろ?全然あかんやん!肉食えへんやんっっ!
妄想が爆発して頭をぶるぶると振る。絶対楽しくない!そんなん、絶対楽しくない!
「・・・中村、ごめんね」
「へ?なにが?」
「…んーん。なんでもない」
なんで友希がこのとき謝ったのか、僕には全然わからんかった。それより、
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