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澤木にしおりをはさみました!
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澤木
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これって付き合ってるっていうのだろうか。
平日、会社で毎日のように顔を合わせるが、平日の夜に時間を作るために、忙しい上司が無理をしていたとわかった。
だから、平日は会わない、と宣言した。
おかげで、ほぼ毎週末、男の部屋で過ごしている。
いやではないし、食費も浮くし、栄養バランスもいいし、性欲も満たせる。
けれど、自分はいまだに男に気持ちを伝えていないし、そもそも、気持ちがはっきりしていない。こんな中途半端で、毎週、会ってて…いや、寝ていて、いいのだろうか。
いや、寝ないとたまる、という、身もふたもない理由もあるのだけれど。
これまでがこれまでだから、誰かと付き合う、という発想もなかった。
一夜限りのセックスを楽しんできて、何度も同じ相手と体を重ねるのは初めてなのだ。少し、どうしていいかわからない。
セックスだけなら割り切れるのに、と、時折面倒になる。
時折、自分は何かが欠けてるのだと思う。
「んっ、、、ちょ、あの」
ソファに並んで、DVDをみていたはずが、いつのまにか、足の間、男がうずくまって自分のものを口に含んでいる。おかげで、見たかったはずの映画の筋が頭に入らない。別の筋をたどられて。
「部、長、ねえ、映画、見ましょうよ」
声が半分、泣き入るのはしょうがない、弱いところはもうとっくに知られていて、肩をつかんで引き離そうとするけれど、そのたびに軽く歯を立てられて、降参して、リモコンに手を伸ばし、一時停止を押す。
「…俺、終わったらこれ、見ますから」
喘ぎ声にかわりつつある荒い息の間に、告げる。
男の吸引が強くなる。
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