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守る為の策略にしおりをはさみました!
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守る為の策略
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「…お前…さっさと帰れ」
「…え⁇」
頼むから 早く俺から離れてくれ
「…もう用は済んだし…出てけよ」
誰が聞いても最低な台詞
もう嫌われても良いと思った
兎に角 早く晃牙をココから遠ざけたかった
それなのに 抱き着かれたもんだから
油断していた俺は 危うく晃牙に襲いかかる所だった
「⁉︎ 離せクソガキ‼︎ さっさと帰れっつてんだろ⁉︎
ウゼェんだよ‼︎」
「…さ 朔間…せん…ぱ」
晃牙の悲しそうな声に 胸が張り裂けそうに痛んだ
しかしそんな気持ちになればなるほど
牙が鋭さを増していく気がして
頭がおかしくなりそうだった
頼むから 早く俺から離れてくれ…
「…調子に乗ってんじゃねぇよ…青臭ぇガキが…
早く出てけ‼︎」
最後の力を振り絞って 晃牙を棺桶から出すと
脱ぎ散らかしてあった制服も 一緒に渡した
この時 既に力の制御が利かず
それらが晃牙に当たった事にも 全く気付けなかった
「…う…く…」
泣き声が聴こえても 振り返る事も出来ない
今晃牙の姿を見たら今度こそ俺はコイツを吸い殺すと思う
ドアが閉まる音と同時に 体を横たえた
変な汗が全身に纏わりついて気持ち悪い
枕に顔を埋めれば さっきまで居た晃牙の温もりと匂いに
俺の目にも 水分が溜まっていく
「…晃牙」
本当は 身体は大丈夫か 聞いてやりたかった
頭を撫でて キスしたかった
なんなら 今日はここで ずっと一緒に居たかった
「…どうしたら」
どうしたら良い⁇
このままじゃ 俺はアイツを殺してしまう
かと言って他の奴を抱くなんて もう考えられない
『朔間先輩‼︎ 今日もカッケ〜ッス‼︎』
無邪気に笑う晃牙の顔が頭を過ぎり
俺の脳内に ある考えが浮かんだ
「…そうだ」
アイツが好きなのは 俺様だ それならば
「…俺は 朔間先輩を辞めよう」
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