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Ⅱ ~ バレンタイン Side和樹にしおりをはさみました!
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Ⅱ ~ バレンタイン Side和樹
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今年のバレンタインに書いた、和樹のバレンタインの話。
拓馬と歩が知っているという前提で話が進んでいく、IF設定となっています。
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2月14日、バレンタイン。
女の子が好きな男の子にチョコレートを渡す、年に一度の特別な日。
つまりその日は、“彼”にとって毎年大変な1日になる訳で。
「蔵田くん、今ちょっと時間いいかなー?」
「あ、いーよ、すぐ行く」
昼休憩になり、女子学生が和樹に声を掛けてくる。
今日は休み時間の度に呼び出され、その度に綺麗なラッピングがされた箱やら紙袋やらを持って戻ってきた。
中には佑たち3人もいる前で堂々と渡してくる女子学生もいる。
「今日は特にすごいね…昔からあんななの?」
「そうだねー。告白は断るし、付き合えないからって律儀にチョコレート返そうとするんだけど、結局折角作ったからこれだけでもって言われて毎回貰って来ちゃうんだよね…。ちゃんと食べてホワイトデーのお礼もしたりして」
「へぇ…律儀だね、男共敵に回しそうだけど」
「でもまぁ今は……ね」
「あー、カズが貰いたい人は一人だろうね」
拓馬と歩はこそこそと小さい声で話しながら、自分たちが座る長机の反対端を伺う。
和樹が呼び出されたすぐ後に佑のもとにやって来た唯が、手作りらしい可愛らしい包みのチョコレートを手渡している。
始めは女子学生に対して慣れない様子だった佑も、唯にはだいぶ慣れたようで自然に話せるようになっていた。
一旦は告白を断った身としては受け取れないと返そうとしているようだが、佑の反応は予想していたらしく、“友人として”という言葉が聞こえて渋々受け取ったようだった。
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