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弟の、親友にしおりをはさみました!
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弟の、親友
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…………………敵でしかない。
ピーンポーン……………………
「……………………っ!?」
突如、鳴り響くインターホン。
「………………あ………………?」
驚いて身体を起こそうとする悠斗に比べ、隼斗は怪訝そうに顔を上げる。
二人きりの時間を、邪魔する奴。
隼斗の頭の中は、それだけで埋まる。
「ちょっ………………隼斗!どけよ…………っ」
悠斗は隼斗の身体を押して、どかせようともがく。
「何で?放っておけばいいじゃん……………出なきゃ、不在だと思うよ」
「あのなぁ……………っ!!」
来訪者を無視して、自分のシャツを捲ってくる隼斗に、悠斗は苛立ってその手を払いのけた。
ピーンポーン…………………
「………………もしもーし、悠斗ぉ?いないのかぁ?」
…………………涼!?
何で…………………確か、電話するって……………。
インターホン越しに聞こえる、涼の声。
みるみる動揺していく悠斗に、隼斗の心は一瞬で苛立ち始める。
俺の、悠斗なんだよ………………!
「ごめーん、悠斗ぉ~。お袋が、旅行から帰って来てさぁー、土産を悠斗ん家に持って行けって言うんだよー。すぐ帰るから………………おーぃ、マジいないのー?」
当然だが、家の中の出来事など、知るよしもない涼。
その涼の、いつもの明るい喋り方が、悠斗の胸に突き刺さる。
こんな姿………………見せたくない。
悠斗は乱れたシャツを握りしめ、唇を噛んで俯いた。
「……………………最悪……………」
情けなくて、泣けてくる。
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