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18歳以上ですか?
*14*にしおりをはさみました!
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*14*
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ふと扉が小さく開いている事に気づいた。
いつの間に?と目を向けると、焦った調子で閉じられる。
不思議に思った僕は、足音を忍ばせ扉へと近寄った。
外を伺おうかとドアノブに手を掛けようとした瞬間、外から話し声が聞こえてきた。
「あー。なんかバイトしたかったらしいんすけど、今募集してないって言ったら泣いちゃって…
そうっす。いやすみません。勝手に裏に入れちゃって。
あ、そうですか?あーざす。」
奴の声だ。
どうやら、僕がここに居ることを言い訳して居るようだ。
相手の声は殆ど聞こえないが、恐らく店長さんだろう。
その後の会話から察するに、閉店の際の最終チェックかなにかだろう。
それにしても、奴は言い訳下手か。
まあ、泣いてるんですと言う事で、店長さんと僕が対面するのを防いでくれたのだろうが…
いや、バイト募集してないと言われただけで泣くか?普通…
そう思うと可笑しくて笑えてきた。
奴の好意を笑った罰だろうか。
ドアが遠慮なく開けられて、僕のおでこを直撃した。
「いたっ!!」
悲鳴を上げて尻餅をつく僕。
世界が揺れる様な痛みがあって、暫く動けなかった。
さっきとは違う意味で、涙がにじむ。
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