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雪の降る季節 08にしおりをはさみました!
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雪の降る季節 08
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篠原柊side
前から知っていた。
先輩がお化け屋敷が苦手なことを。
だから、見たくなった。
お化け屋敷に入ったらどんな顔をするのか。
最初はそんな興味本位。
先輩のいろんな表情を見たいっていう興味。
だけど…
「し、篠原…ぜっっっっったい離すなよ!」
俺の腕にがっしりとしがみつきながら、上目遣いで目に涙をたくさんためてそう言う先輩がすごくかわいくて…
今の俺はお化け屋敷どころじゃなかった。
「は、離さないから…先輩、その顔はやめて。いろんな意味でやばいから。」
「は、はぁ!?こんなときに意味わかんねーこと言うなっ!」
いやいや…
俺にとっては大問題だから…
てか、ホント…かわいすぎる。
「んぎゃぁあっ!」
「な、何!?」
「さ、さっき肩に何か当たった!絶対当たった!」
先輩があまりにも怖がるから、早めに出た方がいいかなって思って、どんどん足を進めていく。
すると、グイッと引っ張られて足を止めると、プルプル震えながら、後ろを指差していた。
「何かいたんじゃないんですか?」
「何かってなんだよ!変なこと言うなッ!」
いつもは見られない先輩の姿に俺の意地悪心が働く。
「だって、ここ出るって有名だからね。」
「で、出るって…?」
「そりゃお化け屋敷ですから…ね?」
すると、先輩はへにゃへにゃとその場に座り込んだ。
「ど、どうしたの!?気分でも悪い?」
心配になった俺もしゃがみこんで、先輩の背中を擦った。
「腰、抜けた…」
「は…?」
「足に力…入らない…立てない…。」
え…ええぇえぇぇええ!?
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