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No returnにしおりをはさみました!
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No return
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上着を脱いだ四堂君は僕に一言断りを入れ、
バスルームへと向かうその後ろ姿を
ぼんやり眺めていた。
「……はい」
「寝室にシャンパンを用意してあるので
飲んでいて下さい。
生憎、俺はどっちの国籍でも
まだ飲むことは出来ないので貴方の
名前でオーダーしました、遠慮なくどうぞ」
「いえ、仕事中ですから」
あくまでこれは仕事と言い切る俺に
振り向いた四堂君は視線を鋭くした後、
「仕事でもお酒を飲むことは
あるでしょう?」
そう言ってバスルームに消え。
暫くしてシャワーの音が聞こえてきた。
「…………」
ソファにドカリと腰を下ろして
大きな溜息を漏らす。
まさかこんな手で来るとは思わなかった。
コレで寝たからといって
何の意味がある?
それが分からない君じゃないだろうに。
自然と視線がバスルームにいく。
……僕は四堂君を追い詰めてる?
いっそ寝てしまえばこんなものかと
案外四堂君が冷めるかもしれない。
でも本当にそれで良いのか?
もう二度と戻れなくなる。
それでも?
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