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実家に帰る日がやってきた。
みどりは、自分の荷物だけでなく、ぼんやりとするきいろの荷物の準備もする。
ベランダにある水槽をみる。ステラは大きくなった。よく水槽から脱走するし、匂いもきつい。
きいろは、相変わらず元気がない。食べないせいで、つい最近まで風邪をひき、看病した。
駅に着くと、父が車で迎えに来ていた。
乗り込むと、父さんは笑顔で言った。
「みどり、きいろ。おかえり」
きいろは、俺の父にむかって、ぺこりとあいさつすると、お土産ですと手渡した。
紙袋で覆われたそれはなにかわからなかった。
「ありがとう！帰ったら開けるの楽しみだよ」そう言って父は車を発進させた。
後部座席に乗り込むと、きいろは、静かに俺の右手を握ってきた。思わぬ出来事で胸がドキドキとした。
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