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現実を理想だと思いたくて9にしおりをはさみました!
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現実を理想だと思いたくて9
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しかしいつまで経っても覚悟していたような鈍い衝撃はやってこなかった。
その代わりに首に感じる圧迫感と、何故か唇にしっとりと柔らかい感触が伝わってきて目を開ける。
「!?」
え!何!?いや…っ苦しい…ッ
富田が首を絞めながら俺にキスをしている、、
現状を把握した時には既に手遅れで、壁と富田に挟まれて身動きが取れないまま、富田の舌が俺の歯列を無理矢理こじ開けようとしていた。
「んっ、、んーっっ」
嫌がれば嫌がるほど呼吸は苦しくなるばかりで、酸素を求めて自然と口が開いてしまう。
その瞬間を待っていたかのように富田の舌がすかさず俺の口腔を犯し始めた。
「んぐ…ぁ、、…」
一気に呼吸が乱れる。
あ…息が…
俺は必死で富田の足を踏みつけた。
それでも富田はそんな俺などお構いなしに、器用に舌で舌を絡め取ると愛撫を繰り返す。
こんな時になってヒールを履いていたらよかったと後悔したところでもう遅い。
ん…も…ダメッ、、
苦しくて離して欲しくて、俺は富田の舌を受け入れながらも、何とかしようと咄嗟にその舌へ噛み付いた。
「…ッ!!」
瞬間、首を絞めていた手の力がふっと緩まる。
俺は大きく息を吸い込むと目の前の富田を睨みつけた。
「ゴホッ…な、んで…、、こんな…ゲホッゴホゴホッ」
「なんで?そんなこともわからないんですか?」
富田は忌々しそうに口元を拭うと、呆れ顔で俺を見た。
「単なる嫌がらせですよ」
「嫌がらせ…?」
「いつまでもあなたが葉月浩太の周りをウロチョロしてるから…目障りなんです。ま、今頃彼らは誰もいない教室で仲良くしてるんじゃないですか」
「浩太が…?」
仲良くって……
「だから私たちもさっさと終わらせましょう?それか…あなたがさっさと葉月浩太の前から消えたらいいんです」
「消え…ってそんな…っ、、んっぁ…」
再び強引に唇を塞がれ、今度は口いっぱいに鉄臭い味が広がった。
何で?どうして?
とっくに首を絞めていた手は外れているのに、こんなにも息苦しいんだろう…
…………
嫌だ…
これ以上…浩太が…
お願いだから…
もう…
頭がボーッとする。
熱でもあるのだろうか…
富田の唇が離れていく。
同時にゾクゾクと悪寒とも快感ともつかない震えが全身を駆け抜けていった…
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