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18歳以上ですか?
154にしおりをはさみました!
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154
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「こんなに細いんだから、きちんと食べろ。」
ぐったりしているところを風呂場に連れて行かれ、俺の中に注がれたものを掻き出すと、そのまま髪を洗ってくれた。
タオルを巻いて、食卓に着くと定食になっているので、おかずとご飯を、温めるだけ。
ハミドはそれもしてくれて、眠くなりそうのを何とか押し殺して黙々と食べる。
夕食が夜食になってしまったが、お腹も空いてたので完食した。
歯を磨いて、あぁドライヤーしなきゃなんて思っていると、またハミドが俺を抱き上げベッドに連れて行く。
まさか、まだ‥?と、恐怖に慄いていたら、そうではなくてドライヤーコードをベッドに刺し、髪を梳きながら乾かしてくれた。
「気持ちいい…。」
思わず頬が緩むと、ほっぺをむにむにと掴まれる。
「いひゃい…よ。」
「ふっ‥。本当は、まだ足りないが、シオン不足をとりあえずは解消した。」
そう言って、ドライヤーを一旦離しこめかみにキスを落とすと、頬を撫でる。
緑の瞳に吸い込まれるよう魅入っていると、寂しそうに笑い、また髪を掬い、そこにドライヤーをあててくれた。
俺のどこかに触って、物足りなさを我慢しているようだった。
やっぱり、足りないのか‥‥
。
ハミドの要求のハードルが高いことを認識しながらも、俺は凡人なので、ハードルを低く低くして飛ぶようにしようと、聞こえないふりをした。
「髪、ハミドもだいぶ伸びたよね。」
「あぁ、確かにそろそろ鬱陶しくなって来たな。時間が取れないとなかなか行けないからな。」
「えっ、髪切って洗うだけじゃないの?」
「頭の使い過ぎなのか、頭皮のマッサージをしないと頭痛や吐き気がするし、不規則な生活で肌荒れを予防しないといけないから死海の泥で作ったバスに入って、顔はパックだな。毒素を出し、酵素カプセルと、栄養バランスを整えた食事。この位はしないといけないと思ったが‥‥」
はぁ、髪を切るんじゃなくてそれ、もはや身体のメンテナンスだろ。
「しかし、ついているマッサージはベタベタ身体を触られたくなくて、いつも断っていた。シオンにして貰ったさっきのは本当に気持ちが良かった。これはシオンのほうが遥かに癒やされるな。」
マッサージはきっと、体力回復にも効果があるんだけど、確かにハミドの身体に俺以外がベタベタ触るのは、何だか嫌だと思ってしまった。
「そりゃ、俺はハミドに愛情たっぷり込めてマッサージしてるからな‥」
ぷくっとむくれながら、そんなのと比べんじゃねぇと八つ当たりに近い気持ちをぶつけるとハミドは驚いたように目を見開き、そうだな、シオンのマッサージが世界で一番幸せな時間だ、と頭を撫でてくれた。
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