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俺もそろそろ、単位がヤバイ。
翌朝、朝食を食べながらハミドが盛大に溜息をつきながら愚痴を吐いていた。
学力テストや体力テスト等、個人的なものは全く問題がないが、パワーポイントを使ったプレゼンテーションや、ディスカッションと言った、団体での授業がめちゃくちゃ溜まっているらしい。
「会議も、俺の都合で3つも4つも入れられないしな。」
「なんか、俺の勉強とちょっと違うかも‥興味はあるけど、難しくて分からなそう‥。」
「シオンは、授業の進み具合等、順調か?」
「あぁ、最近ドハも勉強教えてくれるし、前より自己判定は上がったかな。今は、付属大学と合同で4日間の学祭があるから、それの準備をしてる。何故か今年のミスターコンテストに勝手にエントリーされて、ドハと真斗はまぁ分かるんだけど、俺も選ばれた。俺は辞退するって言ったんだけど、二人も出たくないって言って、ジャンケンで負けて俺が出ることになってる。」
「ミスター、コンテスト?」
ピタッと、フォークが止まる。サラダのレタスを残したまま、顔を上げて不思議なものでも見ているかのようだ。ハミドは目をぱちくりさせているので、俺も苦笑しながら説明した。
「うちは男子校だろ。ミスコンは出来ないからさ。高校別にミスターコンテストがあって、その一位が全国のミスターコンテストに出場権を持てる。その予備選みたいなもん。全国の優勝は景品の旅行券や、アナウンサーの通学権、モデルプレスの出演権とか、あぁ、アパレルメーカーや美容院のイメージモデルとかもあったから、その道を目指すガチ勢のやつらには是非とも取っておきたい登竜門なんだろうな。
俺の人生には今まで全くの縁がないものだったけど、何故か間違って今年はエントリーさせられた。まあ、人数合わせで出るから特に何も考えなくていいんだろうけど、色々アピールとかしなきゃいけないことあるから、人前でちゃんと出来るか不安だよ。一応、恥かかない位には。こなしておかなきゃだしね。ハミドはむしろそういうの、得意そうだよね。」
「ミスターコンテストで、アパレルメーカーのイメージモデル、か。そういう売出し方もあるのだな。」
何かを思案しながら、また納得したような顔をすると、「シオン、出たからには勝たないとな。まずはトレーナーをつけて理想的な身体にして、あとは男も、エステの時代だからな、しっかり磨いて是非とも俺のために、いい結果を出してくれ。」
「ええっ!なんでそういう話になってんの?
だから無理だってーー!
もう一ヶ月切ってて時間も無いし‥」
「為せば成る、とヨーザンも言っている。」
ハミドはニコニコ、笑顔だ。
はっ?、はぁあああ!!
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