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179
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Side ハミド
今日は随分仕事が捗る。
ドサクサに、紛れて「愛してる」と、シオンに言ってみた。人生初だ。
「俺も、ハミドの全部、愛してる…」
シオンは気持ちを返してくれ、幸せな夜だった。
「鼻の下、伸び切ってますよ…」
うるさいやつが戻ってきた。
「明後日予定されている、このレセプションだが、絶対に出なくてはならんのか?」
「なんです?…あぁ、これですね。日本の大きな企業が若者の企業家達を応援する趣旨の…主催者への、挨拶はしていただきますが、日本の若者企業達との交流は、ハミド殿下にいい刺激にもなろうかと。あぁ、多分皆年上でしょうけれど…」
「だろうな、10歳で起業しているから、先輩ヅラしたいのは山々だが、長幼の序に従い、教えを乞うとしよう。」
「そうそう、日本に財団法人を立ち上げる時の為のコネクションも、もう少し欲しいのでその辺りの顔合わせも含めて、数名会って頂きたい方がいます。」
相変わらず、人をこき使ってくれる。
「…さて、プライベートな報告ですが、今日はシオンとドハと、二人のクラスメイトであるマサトといたのですが、私失言をしてしまいました。」
「失言?まるでいつもはしていないかのような表現に聴こえるが。気のせいか。」
「シオンにさらりと、ハミド殿下に過去関係のあった、女性との性行為について、少々説明申し上げました。」
「何ぃっ。…カリフ、お前は言って良いことと悪い事の区別もつかなくなったのか。」
「ですから、失言でしたと申し上げております。シオンに聞かれてしまうと、私は嫌われたくなくてどうしても逆らえず…お答えしたのは、ハミド殿下が行為に及んだことが3名である事と、まぁいつもの性癖の悪さを申し上げたのみです。」
「…ん?性癖等、別に悪くも何ともなかろう。少なくとも苦情が入った事などない。まぁしかしその程度で怒るシオンでもなかろう。」
「はぁ、だと良いですね。あとは今度の三連休に陛下とお后様がお戻りになられます。もし、シオンが宜しければ、プライベートジェットで、学校帰りに経ち、謁見も叶いましょう。観光時間も少しはございますので、ハミド殿下がご案内しては?ただ、我が国はその…殿下の顔を、ご存じですからそこまで隠しておくのは困難です。」
「流石に、それまでには自分の口から言う。シオンの、父上にもシオンをくださいとお願いしなくてはならないしな。日本では言うのだろう?そして、殴られてこなくてはいけないらしいし…」
「それが全ての家庭の手順とは思いませんが、まぁご自分でお話になる分には宜しいです。」
「では、今日はもう寝るとしよう。シオンがいないのでは空の茶室等、行っても意味はないからな。シオンにプレゼントするものを考えておかなくてはいけないからな。お前も休め、カリフ。」
「はい、下がります。」
その時はシオンが怒る事など考えもせずに、帰国のことで、頭が一杯だった。
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