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24
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とにかく 千春の肌を晒さないようにしないと。
今日、いや今だけ 逃れても、次回があるかもしれない。
仮病を考えるにしても 今の時期は、熱中症を でっち上げるには 季節が悪すぎる。怪我なんぞ 僕が させたくはない。
めまいで いや ふらついたでもいいか。
以前頭を打ったから。
本当はキスマークだらけにしようか。
女だって男だってキスマークはつけるから。
要は 肌は見せられない ってことに すれば いいんじゃないか?
でも、
服を着た千春は 写真に写る。
パンフに載せないようにするには ヨード液でも肌に垂らしちゃうか。
あれは すぐ 落ちないよな。
でも何故 手術前の消毒液のヨード液が 千春に掛かるんだ? 正行の病院の評判が 問われるよな。
うーん。良い 考えが 浮かばない。
オーソドックスに キスマークにしておこうか。
色々考えを巡らせていると新任の ドクターに声を掛けられた。そうだ 後輩でもある コイツに 診察を代わってもらおう。
幸い 焼肉ランチ 2回分を奢ることで話がついた。もちろんそれ以上のお礼をする。彼も額面通り受け取った訳では ないだろう。どーしたら良いかな?すると 院内専用の携帯が 鳴った。正行からだ。ヘルプか 入院患者の容態変化の呼び出しか。
改めて 内線で確認すると 院長室に来いとの話。
最近正行の父親は 新しく ターミナルホスピスを開いた。末期癌などの患者をうけいれる処。
特養などの逝くまで入所できる老人施設とも違う。
無効か有効かは、置いて 治療で 少しの延命や 苦痛を伴う治療をせず 最期を迎える施設。
平たく言えば、痛み緩和の施設。人間として 薬や治療での痛みを抑えて 安らかな 時間を過ごさせる。
とても誇張した話に 例えると
あちこち癌が転移して、手の施しようもない末期癌の患者に、患部の手術をしても、患部は取り除き きれない。しかも 開腹手術は体力を奪う。
抗癌治療はある程度有効だが、副作用もある。
人に依って激しい吐き気と 抜髪。倦怠感。患部によってもサイレントと呼ばれる痛みが或ステージまで、無いものもある。食道などは 癌細胞の部位に依って 食べ物の通過で 広がり圧迫して 痛みを感じる時もある。
一番辛いのは 骨に転移して 骨の中の神経が冒されること。
骨髄癌も辛いが 末期に 骨に転移すると 痛みが来る。想像を絶する痛みを感じる患者も居る。
痛みで、文字通り 七転八倒の痛みに依る苦しさを 医療の現場でも家族も 目の当たりに見せられる。
鎮痛剤も処方し尽くし、鎮静剤 睡眠薬も尽くしたとき、モルヒネを投与する。
意識は朦朧とし、切れると 痛みにもがき苦しむ。モルヒネの投与が 回数も頻繁になる。モルヒネは 言うまでもなく体に良くない。しかし 体に良くなくても、この先 モルヒネという害毒を取り除いて 全快する見込みもない。ならば 多少 仮に寿命を縮めようとも 意識のしっかりしている患者に痛みを与えないように したい。と いうのは 人として 当然の 考え方 とも 言える。医療関係者なら 命を救うこと 少しでも 命を 長く 伸ばすこと だが。現代の医学で 手の施しようのない 病魔に 苦痛を 和らげることも 患者にとっては 大切なこと なのかもしれない。
治療で痛みを伴う時もある。
もちろん それで 怪我や病気が治るなら 例え幼児や赤ん坊にだって 心を鬼にして 痛い思いをさせて 全快に向けて 治療をする。
しかし 現代医学では 歯痒いが 医療では 救えない病気や怪我も沢山有り過ぎるほど 存在している。
それで 正行の父親は 長年構想してきた、ターミナル つまり終末期 痛み緩和ケアをして 治療を積極的に行わず 安らかに 過ごしてもらおうとする 終末期 ターミナル。医療施設。を ついに 完成させたのだった。
もちろん 終末を迎えるにあたり 心のケアも カバーする。教会の神父やシスターが居たり 普段の生活を サポートする 療法士も居る。容態の変化に対応する医師。看護師。
人の確保も尋常では無いくらい必要なのだ。
正行の父は 元から 終末期の痛み緩和ケアに 頭を悩ませていた。
モルヒネを打って 意識か朦朧になっても 痛みを和らげてやりたいと 医師の立場で考えていたらしい。
又、寿命に近い年寄りにも 経口や水分補給として 点滴しても 心臓が弱っていれば 水分が全身に回らず、浮腫が現れ、臨終の際には 顔にまで、浮腫が現れて 別人のような顔で 棺に入れられることにも 考える処があったらしい。
そして 正行の父親は 長年の夢だった、ターミナルホスピスを先月オープンしたのだった。
病院は正行に任せた時点で 自動的に正行が院長に就任した。
係累の無い正行は 真弓に副院長をいずれ と 打診されたが まだまだ その器ではないし実家のクリニックも まだ 診察を続けるつもりなので 固辞した。
そんな 正行からの呼び出しに 新しい院長の居る院長室に 入ってみると。
そこに居たのは 正行とバビエと真弓の学友だった、男だった。
………………………………………
おことわり。
今 ターミナルホスピスが 確かに存在していますが 必ずしも 一つの宗教では 無いみたいですし。
末期と医師の診断でも 必ずしも不治の病では無く 完治しないとは 言い切れません。
天寿を全うしても 綺麗なお顔の方も多々おいでになるかと思います。これはあくまでも フィクションの中での 話として ご理解下さい。
又 今は 末期ではなくてもモルヒネにも近い鎮痛薬オキシコンチン他 多数存在しています。貼り薬としても 鎮痛作用があるようです。副作用も便秘 血圧低下等 処方された量にもよります。
一応 話の中で 昔からあるモルヒネを登場させました。
尚 現在病魔と闘っている方及びそのご家族に御不快な思いされましたら 心からお見舞いの意を申し上げますと共に 何卒 御容赦願います。
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