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「いつまでも外にいても寒いし、どこか店入ろう」
つばきが、僕の手を握って歩きはじめる。
つばきの手あったかいなぁ~。
あの頃、つばきとお出かけするときはいつも僕の手を握ってくれてた。
僕はとなりにいるつばきを、こっそり見上げた。
つばきの首に巻かれている赤いマフラー。
編んでから、男性に赤色のマフラーは、好まれないんじゃないかって気づいた。
男の人は黒色とか紺色とかのほうがいい。
でもつばきは赤色が似合う、そんな気がした。
だってつばき温かくて――
つばきの色は赤色ってそんな勝手なイメージを抱いて編んでしまった。
それに、つばきに見せてもらった椿の花も赤色の花の写真だった。
つばき=赤。
勝手にそうイメージしてしまった。
「なんかそんなにじっと見つめられると照れるんだけど」
不意に立ち止まったつばきは、頭をかきながら僕の方を見た。
「ぁー、えーとごめん。なんか嬉しくて……」
僕は視線を外しながら、そうつぶやいた。
無意識につばきを、見つめてしまっていたみたいだ。
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