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18歳以上ですか?
近くて遠いにしおりをはさみました!
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近くて遠い
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白鷺さんは酔っ払いながらも、男性を拳で殴ったり、足で蹴ったりしている。
しかし相手の人数が多いため、それなりに殴られたり蹴られている。
ガッ!
「くっ・・」
ふら、とよろめいたところに、別の男性が白鷺さんの腹部を蹴り上げた。
その瞬間、白鷺さんは身体ごと吹っ飛んでいった。
「白鷺さんっっ!」
オロチをハンカチの上に寝かせて、急いで白鷺さんのところへ
すぐに兄ちゃんも駆けつける。
「はあっ、はあっ、・・クソッ、酒のせいで動けねぇ。
ホントなら、もっとぶっ飛ばしてやんのに・・。
大和、那智、ごめん・・。イッテ!」
「そんなんいいから!ほら、痛いんでしょ?」
血が、血がすごい・・。
止血の方法とか分からないけど、とにかく抑えよう。
触った時に痛がる部位も確認しとかないと・・
必死だった。
とにかく、目の前の白鷺さんをなんとかしないと、と。
でも、と、オロチをチラッと見る。
やっぱり動かない。
あぁ、僕は何もできない。
本当に無力な人間だ。
あの時から、何も変わってない。
その時、いつの間にか豚の人が接近してきた。
「ハァハァ、楽しくお話ししてるとこ悪いけど、
そろそろ行こうか。
君たち3人とも、ちゃんと性の奴隷にしてあげるからね。ハァハァ」
行く?
性の、奴隷・・・?
なにを・・・・
え?
さっきから言ってたのは、僕たちをレイプするってこと?
奴隷ってことは、そのまま監禁ってこと?
白鷺さんは、兄ちゃんは、オロチはどうなるの?
僕はどうすればいいの?
どうしよう。
どうしよう。
うろたえるしかできない僕の前に影ができた。
え・・・・・?
「あのっ、俺、俺だけじゃだめかな?
2人の分も、ちゃんと働くから・・っ!」
兄ちゃんが、豚の人の前に立ちはだかっている。
「な、那智やめろ・・・。」
白鷺さんが辛そうに首を起こして言う。
兄ちゃん、自分を犠牲にして、俺達を助けようとしてる
の?
そんな、そんな、レイプされるんだよ!?
兄ちゃんには小日向さんだっているのに!
「に、兄ちゃん!何言ってんのっ!」
豚の人はニヤニヤとあの薄ら笑いを浮かべる。
「ハァハァ、う〜ん、どうしようかなぁ。
じゃあ、まずここでちょっとだけ、ハァハァ、食べさしてもらおうかなぁ。」
豚の人が兄ちゃんのズボンに手をかける。
兄ちゃん、
いつでも助けてくれた兄ちゃんだけを犠牲になんてできないよ。
「白鷺さん。これで警察に連絡してください。」
皆んなの目が兄ちゃんに注がれてる今、こっそりとスマホを渡す。
「おい、大和、お前は・・」
「僕も兄ちゃんとこに行きます。すみませんが、オロチのことお願いします。」
他の人に犯されるところなんて、僕も兄ちゃんも白鷺さんにみられたくないし、僕も行くからって言って別の場所に移動してもらおう。
動こうとすると、手首を握られた。
それも、握りつぶされそうなぐらいの力で。
「痛っ、」
「・・・ダメだ、大和・・。お前も那智も行かせない・・俺が・・」
動かない身体をなんとか起こそうとした、その時、
「ダメよッッ!!!」
ぐえっ!と言って、男の人が吹っ飛んで行った。
「え?な、なに?」
今度は何だ。
もうパニック。
その時、向こうの方から小日向さんの姿が見えた。
なんでここが・・・?
「先輩・・・大丈夫だ大和。やっと来た・・・。
あぁ、これで助かるよ・・」
そう言うと、僕を掴んでいた手がふっと解けた。
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